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「無題」
日期:2017-09-06 10:40  点击:348
東京で雪が降った日。友人の結婚式に行く途中エスカレータで足を滑らせ脛を打ち付けた。タイツの上から触ると、手にべったりと血が張り付いた。すぐに救急車が呼ばれ、急患に運び込まれた。式場で待ち合わせていた友人に連絡すると心配して付き添いを申し出てくれたが、とても見せれるような怪我ではなく、結婚式を欠席させるのも申し訳ないので断った。人気のない病室で黙々と縫ってくれている先生に「跡残りますか」とは聞けなかった。それくらいひどく裂けていた。
3時間後、32針縫い手術は終わった。「安静にしてね」と言われたけど心細くて彼氏に会いにいった。足が引きつりうまく歩けなかった。突然のことに彼は困った顔をして、私も無理して笑った。
翌日の夜。大阪にいる母にメールで連絡した。「たいしたことないけど32針縫った。先生に連絡しときなさいって言われたから一応報告だけ」。不注意を怒られるかなとびくびくしていたらすぐに返信が来た。一言「明日、東京に行く」。私を責めない短い文と、返信の早さに母の心配が伝わった。怪我をしてからずっと心細かった。ひどい傷口を見せることになっても、わがままを言うことになったとしても、母が近くにいたのであれば真っ先に連絡をとったと思う。暗く静かな病室で、甘えたかったのは母だけだった。
母に会うと元気が出た。甘え過ぎて、些細なことで喧嘩になった。別れ際母は「お母さん、帰るね。あんたが心配で来ただけやから。顔見れてもう目的達成できたし。」と寂しそうだった。
母を見送り電車に乗った。窓から新幹線が見えた。母はどんな思いで乗っているのか。遠いと素直に甘えられなくて、近いと甘えすぎてしまう。後味の悪さに自分を責め、涙が止まらなかった。
その日から4年たち、足首の傷には慣れてしまった。傷の痛みももう思い出せない。ただ、母の寂しそうな顔を思い出しては、未だに胸が痛む。

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06/27 04:11