▼1859年9月、幕末の日本各地で奇妙な光が見られた。近畿では「北の雲が赤く、不思議な現象が続いた。およそ千軒ほど焼けたという噂(うわさ)がある」との記録がある。遠くで大火事が起きているように映ったのだろう
▼1859年9月,幕府末期的日本各地都可以看到一种奇妙的光。在近畿地区甚至还有如下记录,“北方的云彩呈红色,令人匪夷所思的现象持续很长时间。甚至有传闻说大约有一千栋房屋失火”。或许给人们留下的印象是在很远的地方正熊熊燃烧着一场大火。
▼東北では「もしや、ロシアの方で火事が起きたのだろうか」と記されたと、早川尚志(ひさし)、岩橋清美(きよみ)両氏の論文にある。「太陽フレア」と呼ばれる太陽表面での大きな爆発が起きた。電気を帯びた粒子が放出されて地球に届いた影響で、オーロラが生まれた。それが日本では赤く見えたらしい
▼在东北地区,早川尚志、岩桥清美两位的论文纪录称“说不定俄罗斯正着着一场大火”。其实是太阳表面一种被称为“太阳耀斑”的爆发。这一过程中释放出大量带电的粒子,并传输到地球,受其影响出现了极光。从日本一侧看,该极光呈红色。
▼同じ頃、電報システムに被害が出たのが欧米であった。電信機などから火が出て火災が多発した。当時としては最先端の情報インフラは、太陽の異変に揺さぶられた
▼同一时间,欧美国家的电报系统受到了干扰,甚至造成了灾害。因为电信机械等设备打出的火苗引发了多起火灾。作为当时最先进的信息基础设施却因为太阳的异变而不能正常工作。
▼通信衛星やGPSに異常が出ないか。そんな懸念もあった今回の太陽フレアである。幸い大きな被害が伝わっていないのは、爆発がそれほど大きくなかったためか。それにしても太陽が潜在的に持つ脅威に驚く
▼那么,通信卫星以及GPS是否也会出现异常呢?这一次的太阳耀斑大爆发引起了人们这方面的担忧。值得庆幸的是之所以尚未获悉巨大灾害的消息,也许是因为该爆发并不十分巨大。纵然如此,对于太阳所具有的潜在威胁我们深感震惊。
▼超巨大爆発「スーパーフレア」の可能性を指摘する研究者もいる。第一人者である柴田一成(かずなり)氏は著書で、テレビもインターネットもつながらなくなり原発の電源すら喪失するおそれを指摘する。可能性は800年~5千年に1度というから無視はできない
有些研究人员提出了“超级耀斑”爆发的可能性。耀斑研究的首席专家柴田一成在他的书中写到,电视和网络无法连接,甚至连核能发电的电源都可能会失常。这种爆发可能每800~1500年出现一次,因此不能无视。
▼太陽は植物を育み、動物を生かす。光、熱、エネルギーも、太陽からもたらされる。これからも地球を守り続けてくれるのか。生まれてから46億年の太陽の歴史を私たちはほんの少ししか知らない。
▼太阳培育着植物,养育着动物。太阳还给我们带来了光、热以及能源。今后还能够继续关照地球吗?就诞生至今已经46亿年的太阳历史而言,我们其实知之甚少。