▼天皇を祝賀の場に迎える際、民衆が一斉に発する祝いの言葉には何がふさわしいか。明治の中期、そんな議論が起きた。帝国大学の教授らが知恵を寄せた
▼当民众迎来向天皇表示祝贺的机遇时,一起发出什么样的贺辞才恰如其分呢?明治时代中期曾经就此展开了讨论。为此帝国大学的教授们展现了自己的智慧。
▼まず浮上したのは英国人教官が体育祭で学生に教えた「フレー」。いまでも応援で使う言葉だ。「やはり日本語を」と異論が出て退けられる。提案されたのは「奉賀」三唱である。祝賀の思いを奉じるとの意味で、いかにもめでたい
▼首先浮现在脑海的是英国教官在体育祭上教给学生们的“hurray”,即便到了今天也是一个给对方以鼓劲的词汇。由于持异议者认为“最好还是采用日语”,因此未被采纳。最终提出的方案是三呼“奉贺”。意思是奉上祝贺之意,非常喜庆吉利。
▼ところが学生に発声練習させて問題が見つかる。「ほうがあ?ほうがあ?ほうがあ」。どうしても「阿呆(あほう)が」が二つ聞こえる。代わりに採用されたのが「万歳」の三唱だった(和田信二郎『君が代と萬歳〈ばんざい〉』)
▼可是,当让学生练习发声的时候发现了问题。原来“hoogaa hppgaa hoogaa”,怎么听怎么觉得像听到两声“ahooga(日语方言‘傻瓜’)”。于是,最后采用了三呼“万岁”取而代之(摘引自和田幸二郎著《君之代与万岁》)。
▼きのう衆院本会議場に「万歳」の声が響いた。議場で取材した同僚に聞くと、声量は自民党議員たちがきわだって大きかった。同じ与党でも公明の一帯は声が小さめ。渋々つきあったかのようだ。民進、共産など野党4党の席は無音。解散に抗議して欠席した。
▼昨天的众议员大会会场响彻了“万岁”的欢呼声。向在会场进行现场采访的同事打听才得悉,据说自民党议员发出的音量特别大,而同为执政党的公明党方面则声音要小得多,给人以腻腻歪歪迎合敷衍之感。民进、共产等4大在野党的席位处则毫无声响,因为抗议解散国会而缺席。
▼なぜ解散時に万歳するのか。昨年政界を引退した江田五月氏は、自著で「士気を鼓舞するため」「いちばん無難なかけ声」「ヤケッパチの絶叫」の3説を挙げる。今回はヤケッパチ派がかなり多いのではないか。なにしろ「希望の党」が参入して政界が液状化してしまった
▼为何在解散国会时高呼万岁呢?去年退出政界的江田五月先生在其著作中归纳出3种理由,一“为了鼓舞士气”,二“最安全的口号”,三“自暴自弃的呐喊”。恐怕这一次多为自暴自弃派吧。总而言之,由于“希望党”的参与,政界走向了液态化。
▼これほどあからさまに政治家たちの保身とエゴが見える解散劇は近年例がない。首相も首相なら野党も野党である。そもそも解散に「万歳」は似合わない。とりわけ今回は「ほうがあ」の三唱がふさわしい。
▼如此毫不隐讳地展现政治家明哲保身以及强烈自我意识的解散闹剧近年来并不多见。无论是首相,还是在野党,原本高呼“万岁”并不适合解散时宜,特别是这一次,笔者认为倒不如三呼“奉贺(寓意‘蠢货’)”更为贴切。