減訳(または不訳)とは原文の中にある言葉を省略し、訳文の中に表さないようにすることである。不訳にする言葉は、原文の中で一定の役割を果たしているのはもちろんのこと、訳文としても具体的に訳し出すことができるが、敢えて不訳にするのは訳文としての体裁を整えるためである。故にいわゆる不訳の措置には、一定法則性などはない。このやり方は翻訳者がよく原文を理解し、わがものにした上でより自然な日本語に写すときに許される措置である。不訳の要訣は、日本語に訳してみて、屋上、屋を架するようなことになるときは、それを避けるべく努力することにある。
例1
通常の使用状態では、温度が規定値を絶対超えないように注意して使用しなければならない。
试译一:在通常的使用状态下,必须注意使用时温度绝对不要超过规定值。
试译二:在通常的使用状态下,必须注意温度绝对不要超过规定值。
例2
ICを理解するため、また自由に使いこなすため、どうしても知っておかなければならない基本的なことは、ICに組み込まれている回路部品の動作原理であろう。
试译一:为了了解和为了自由运用集成电路,必须具备的一些基本知识是关于集成电路中的电器元件的工作原理。
试译二:为了了解和为了自由运用集成电路,必须具备的一些基本知识是关于集成电路中的电器元件的工作原理。
例3
半導体の特性およびその応用に関する説明に入る前に、半導体とは何か、という題で概括的な説明を行うことにする。
试译一:在说明关于半导体的特性及其用途之前,以所谓半导体是什么?为题进行概括的说明。
试译二:在说明半导体的特性及其用途之前,先概括地说明什么是半导体。