安倍晋三首相と中国の李克強(リーコーチアン)首相は9日午後、東京・元赤坂の迎賓館で会談した。李首相は会談の冒頭で、尖閣諸島をめぐる対立などを念頭に「中日関係がここ数年、波風を経験し、悪い道を歩んできた」と指摘。続けて「今まさに波風が過ぎ去って晴天が現れ始めた」と述べた。
李首相は、今年が日中平和友好条約締結40周年にあたることに触れ、「両国関係を正常な軌道に戻すことは、両国の利益になるだけでなく、国際社会からの期待にも応えるものだ」として、関係改善の加速に意欲を示した。
安倍首相は「着実にハイレベルの往来を積み重ねていきたい」とし、自身の年内の訪中と習近平(シーチンピン)国家主席の訪日の実現を呼びかけた。