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正妻をなだめる大国主
日期:2018-08-30 14:56  点击:298
ところが大国主の正妻であるスセリビメはジェラシーの塊。
大国主は彼女の嫉妬を憂慮して、出雲国(島根県)から大和国(奈良県)に出発する際に、片手を馬の鞍に載せ、片足を馬の鐙(あぶみ?足を掛ける馬具)に掛けて、次のように歌ったのです。
 
「黒い服をすっかり身にまとい、水鳥のように首を曲げて胸元を見て、羽ばたくように袖を上げ下げしてみたけれど、どうもこの色の服は私には似合わない。
 
着ていた黒い服を波が引くように脱ぎ捨てて、
今度はカワセミのような青い色の服を完璧に着てみた。
水鳥のように首を曲げて胸元を見て、羽ばたくように袖を上げ下げしてみたけれど、やはりこの色の服も私には似合わない。
 
着ていた青い服を波が引くように脱ぎ捨てて、
次は山の畑に蒔いたアカネを搗いた汁で染めた赤い服を、パーフェクトに着こなした。
水鳥のように首を曲げて胸元を見て、羽ばたくように袖を上げ下げしてみたら、この服は私にぴったり似合うではないか。
 
愛おしい妻よ。
鳥の群れと一緒に私が飛んで行ってしまったなら、引かれて行く鳥のように私が引かれて去ってしまったなら――
泣かないとお前は言うけれども、山に一本だけ生えたススキのようにうなだれて泣くだろう。
朝の雨上がりの霧の中で立ち尽くすような気分になるだろう。若草のような妻よ」
 
という歌を詠んだと伝わり聞いています。
 
(※要は「他の女性たちのところへ出向いてしまう私だが、結局正妻のお前が一番だ。しかし余所へ出向くときには、結局お前を悲しませてしまっているね」というニュアンス)

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