タケミカヅチは、タケミナカタを追い掛けました。そして信濃国(長野県)の諏訪湖(すわこ)まで追い詰め、まさに殺してしまおうとしたとき、タケミナカタが言いました。
「恐れ入りました。俺を殺さないでください。俺はもうこの地から出て行かないと誓いますから。父の大国主の命令も守りますし、事代主の言うことにも従いますから。
この地上の国は高天原の神の御子が命じたとおりに、献上いたします…」
そしてタケミカヅチは再び出雲に戻り、大国主に向かって問い質します。
「お前の子の事代主とタケミナカタの二柱の神は、高天原の神の御子の命令に従うと言ったぞ。お前はどう考える?」