山幸彦もこれに応えて歌を返しました。
「海の沖にある鴨がたくさん住む島で夜を過ごしたあなたのことを、一生忘れません」
そののち、山幸彦は高千穂(たかちほ?宮崎県高千穂町)の宮で580年過ごしました。彼の墓は高千穂の山の西にあります。
彼の子であるウガヤフキアエズは、結局彼を育ててくれた叔母であるタマヨリビメと結婚しました。
産まれた子は、上から彦五瀬命(ひこいつせのみこと)、稲飯命(いなひのみこと)、三毛入野命(みけいりののみこと)、神倭伊波礼毘古命(かんやまといわれびこのみこと?のちの神武天皇)の四兄弟。
そして三毛入野命は海を渡って異国へ、稲飯命は母のふるさとである海の底に移り住みました。