夢のまた夢
笑府
女郎が久しぶりに逢った客にいった。
「この前あなたと別れてから、わたし、あなたといっしょに食事をし、あなたといっしょに寝、あなたといっしょに楽しんだ夢を見ない夜はなかったわ。きっと、積る思いがそうさせたのね」
すると客が、
「おれもおまえの夢を見たよ」
といった。
「まあ! どんな夢?」
「おれの見た夢は、おまえがおれの夢を見なかったという夢だよ」






