ひげ面(づら)
笑海叢珠
腹が痛むときには、火で腹をあぶるとなおるといわれる。
ある男、友人の家をさがしているうちに道に迷ってしまったので、道をきこうと思って、ある家の窓から中をのぞいたが、ハッとおどろいて飛びさがり、
「すごい顔をしたひげ面の男が、あそこで火を吹いている」
といって指さした。ちょうど通りかかった人がのぞいてみたが、その人もやはりハッとして飛びさがった。家の中ではその家の女房が、腹痛のためにズボンをぬいで腹を火にあぶっていたのである。






