尻ぬぐい
笑府
ある男が厠(かわや)へはいったところ、隣りの厠に女がはいっていて、声をかけてきた。
「もしもし、わたし、紙をなくして困っております。もしわたしに紙をくださいますなら、あなたの妻になってもよろしゅうございます」
男はそれをきいて、自分の使う紙を壁の隙間から入れてやった。ところが女はその紙を使うと、そのまま出て行ってしまった。男はなげいていった。
「やれやれ、結婚の約束はできたが、この尻はいつになったらぬぐえるのだ」






