糸束
笑府
二人の女が向いあって、麻糸をつむぎながら話しあっている。東側の女が、
「わたし、あのことをしてほんとうに満足したことはまだ一度もないのよ。この束くらいの太さで、かたいのがあったら、さぞかしいい気持だろうけど」
というと、西側の女が、
「わたしなら、この束くらいの太さで、やわらかいのがいいわ」
「やわらかいのなんて、役に立たないじゃないの」
「やわらかいのがかたくなったら、この束の倍くらいの太さになるじゃないの」






