相手ちがい
笑林広記
ある女房、戸口に立っていたところ、通りがかりの男がじろじろ見て行くので腹をたて、さんざんにその男を罵った。隣家の老婆がそれをきいて出てきて、
「あんたがそんなところに立っているのがいけないんだよ。人に見られたって仕方がないじゃないか」
というと、その女房のいうには、
「わたしは、見られるのはかまわないんだよ。ただ、あんな醜男(ぶおとこ)にじろじろ見られたのが癪にさわるんだよ」






