的(まと)の神
笑府・広笑府
ある武将、戦(いくさ)に出て大敗しそうになったとき、突然、神兵があらわれて加勢したため、大勝利を収めた。そこで叩頭(こうとう)して、
「お助けくださいましたのは何神様でございましょうか」
とたずねると、
「わたしは的の神じゃ」
との仰せ。
「わたくしに何の徳があって、的の神様の御加護を受けることができたのでございましょうか」
「そなたは弓の訓練のさい、ついに一矢もわたしにあてたことがない。その志に感じて助けたのじゃ」






