用心
笑林
甲が都へ肉を売りに行った。便所へはいるとき、持ってはいるわけにはいかないので、外へ掛けておいた。乙がそれを見つけて盗んだが、そのときちょうど便所から甲が出てきて、肉をさがした。そこで乙は、肉の包みを口にくわえてみせて、こういった。
「外へ掛けておいたら、なくなるにきまっているよ。こんな具合に口にくわえておれば、なくなるはずはないんだ」






