開路神
笑府
葬列の先頭に立てる、おそろしい顔をした紙張子(はりこ)の大きな神像を、開路神という。
あるとき門神が、ねたましそうに開路神にいった。
「あんたとおれは同じくらいの大きさなのに、あんたはいい物が食えるし、いい着物を着ておられるし、おれはうらやましくてならんよ」
すると開路神が首を振っていった。
「兄貴、それはちがうよ。食うものは別として、着るものは見かけだおしのお粗末なものなんだ。ぼろ隠しを一枚剥ぐと、あとは体じゅう竹片(たけぎれ)だけなんだから」






