無人(ぶにん)
笑禅録
ある秀才、路傍の人家へ行って一夜の宿をたのんだ。その家には女の人が一人いるきりで、門の向うから、
「うちは無人ですから」
とことわった。すると秀才は、
「あなたがいらっしゃるじゃありませんか」
という。女が更に、
「うちには男がいませんので」
とことわると、秀才は、
「わたしがいるじゃありませんか」






