かきたて棒
笑禅録
ある男、夕暮れに宿を借りようとして寺へ行き、
「わたしは代々使っても使いきれない物を持っております。それを寄進いたしますから」
といって一夜の宿を請うた。寺僧はよろこんで男を泊め、厚くもてなした。
翌朝になって寺僧が、
「代々使っても使いきれない物というのは何でしょうか」
ときくと、男は仏前のこわれた竹のすだれを指さして、
「あれで灯心のかきたて棒をつくれば、代々使っても使いきれませんよ」






