文盲
笑府
金持の老人が客と話をしているところへ、隣家から使いの者が手紙を持ってきた。老人は文盲なのに、読めるふりをしてその手紙をあけて見ている。客が、
「なにか、ご用でも?」
ときくと、老人は、
「いや、なに、わしに酒をふるまいたいというのじゃ」
使いの者が横から、
「いいえ、銅鑼(どら)と太鼓をお借りしたいとのことで……」
というと、老人は笑って、
「銅鑼と太鼓を借りたら、どうせ酒をふるまわずにはおられまい?」






