筍(たけのこ)
笑林
漢(かん)の男が呉(ご)へいったところ、呉の人が筍をご馳走してくれた。
「うまい物ですな。これはいったい何ですか」
ときくと、
「竹です」
という。男は家に帰ってから、床(ゆか)の簀(すのこ)の竹を取って煮てみた。ところが、いくら煮てもやわらかくならない。そこで男は女房に向っていった。
「呉のやつはひどいやつだ。このおれをだましやがった! あれを竹だなんていって」






