不死の術
列子(説符篇)
不死の術を心得ているという者がいた。燕(えん)の王が、人をやってその術を学ばせようとしたところ、ぐずぐずしているうちに術を心得ている者が死んでしまった。
「おまえがぐずぐずしていたからだ」
燕王は怒ってその人を殺そうとした。
斉子(せいし)という人もその術を学ぼうとしていたが、術を心得ていた者が死んだときくと、胸をたたいて口惜(く や)しがったという。