白と黒
列子(説符篇)・韓非子(説林篇)
楊朱の弟の楊布が白衣を着て外出したところ、雨が降ってきたので、白衣をぬぎ、黒衣を着て帰ってきた。すると飼犬が楊布とは気づかずに吠えかかったので、楊布は怒って犬を打とうとした。楊朱がそれをおしとどめていった。
「打つんじゃない。おまえだって同じはずだよ。もしこの犬が白犬で出かけていって、黒犬になってもどってきたら、あやしむのがあたりまえだろう」