三聖
笑賛・笑府
三教(儒教・仏教・道教)を信仰している人が聖像をあつらえ、先ず孔子、次に釈迦(しやか)、次に老子と並べて尊崇していた。
道士がそれを見て、老子を真中に移した。僧侶がきて、また釈迦を真中に置きかえた。儒者がきて、また孔子を真中に移した。三聖は苦笑していった。
「われわれは仲よく並んでいるのに、人々があっちへ移したりこっちへ移したりして、われわれの仲を裂こうとしよる」