再び重右衛門日記
五月二十一日
二日二夜の嵐去りたり。激しき嵐なりき。アカ汲《く》みは岩松、久吉、音吉の僅《わず》か三人にて、さだめし難儀ならむと思えども、吾も仁右衛門も、ようやく足腰立つのみなれば、何の役にも立たず。嵐の最中。利七不意に笑い出したり。その眼|据《す》わりたる様にていと無気味なり。嵐去りて、胴の間に飛《と》び魚《うお》三尾|叩《たた》きつけられて死にいたり。
五月二十一日
二日二夜の嵐去りたり。激しき嵐なりき。アカ汲《く》みは岩松、久吉、音吉の僅《わず》か三人にて、さだめし難儀ならむと思えども、吾も仁右衛門も、ようやく足腰立つのみなれば、何の役にも立たず。嵐の最中。利七不意に笑い出したり。その眼|据《す》わりたる様にていと無気味なり。嵐去りて、胴の間に飛《と》び魚《うお》三尾|叩《たた》きつけられて死にいたり。






