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海底魔术师-海底大战(2)
日期:2021-09-08 23:51  点击:254

 しかし、ついに、鉄のハサミの力よりも、ハヤブサ丸のまきあげ機の力が強かったのです。ロープはぐんぐんまきあげられ、潜水機は鉄のハサミをふりはなして、海面へと引きあげられてきました。
 潜水機から出て、ハヤブサ丸の甲板にあがった技師は、ぜんしんびっしょりのあせで、まっかになった顔から、ボトボトと、あせがしたたっていました。かれは、ひとやすみすると、船長や賢吉君のおとうさんなどに、海底のたたかいのもようを、くわしく話してきかせました。
「敵が潜航艇をもっていようとは、思いませんでした。鉄の人魚には、たくさんのなかまがあるのです。これではとても、かないっこありません。こちらは、自由のきかない潜水機しかないのに、敵は海の底を走りまわる、潜航艇をもっているのです。いよいよ爆雷(ばくらい)でもなげこむほかはないですね。」
 もう海上自衛隊のおうえんをたのむしかありません。船長は大阪の支社へ無電をうって、ことのしだいをしらせました。するとそれにこたえて、支社から、みんなをびっくりさせるような無電が返ってきたのです。
「アケチタンテイ、ユウリョクナブキヲモチ、ケサ、シュッパツシタ、ゴゴ五ジ、ソチラニツクハズ」
 ああ、明智探偵が来るというのです。しかも、有力な武器をもって、やって来るというのです。人びとはこおどりして、思わずばんざいをさけびました。


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