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・・・です
日期:2022-11-23 23:58  点击:250
・・・です
皆さんは自己紹介するとき、どのように言いますか。「私は山田です。」とか「私は小林です。」と言いますか。または、「私は」を省いて、「山田です。」「小林です。」ですか。
 日本人の自己紹介を聞いていると、単に「山田です。」「小林です。」と言う人のほうが多いようです。
 自己紹介は相手が目の前にいるわけですから、自分のことを特に取り立てて、「私は」と言わなくてもいいのです。
 日本語を習いたての外国の方はしばしば「私は、インドから来ました。」「私は留学生です。」「私は・・・。」。と「私は」を連発しがちです。
 日本語の助詞「は」にはいくつかの働きがあって、その一番大きなものが「は」の前に来るもの(「私は」の場合は「私」)を取り立てる、ほかと比べる働き(対比)があります。「私は」「私は」を連発すると、「あなたではない、ほかの人ではない私」という取り立てた、時に自己主張の強い意味合いが出てきます。
 「これは辞書です」のように「名詞1は名詞2です」という文は、日本語の文法では名詞文と呼びます。名詞文はあるものを指定したり、同定したりするときに使いますが、そして、「名詞1は」を省略できないこともありますが、自己紹介では、「私は」は省略したほうがいいことが多いです。
 
 また、外国の方の質問で多いのは、「あなた」を使ってもいいか、特に、初対面で、まだ相手の名前を知らないとき、相手をどう言えばよいのかというものです。
 私の手元にある岩波国語辞典には、「あなた」について次のように書かれています。
 
  「相手を尊重してさす語。(中略)近年、若年層ではこの語に敬意をほとんど感じなくなり、「~様」という使い方も滅びようとしている。」
 
 敬意を表して用いる「あなた」の使い方は、日本人でもなかなか難しいので、外国の方にはあまり勧めないほうがいいようです。私自身はそういう質問に対しては、その人の呼び方がわからなかったら、「名詞1は」を省略して、たとえば、「どなたですか。」「どちらからいらっしゃいましたか。」のように後ろの文だけを言うようにすればよいと説明しています。

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