マージおばさんがどっかりと居座いすわるようになると、ハリーは、マージおばさんがいなかったときのプリベット通り四番地の生活が懐なつかしいとさえ思うようになった。バーノンおじさんとペチュニアおばさんはたいていハリーを遠ざけようとしたし、ハリーにとってそれは願ってもないことだった。ところがマージおばさんは、ハリーの躾しつけをああだこうだと口やかましく指図さしずするため、ハリーを四し六ろく時じ中自分の目の届くところに置きたがった。ハリーとダドリーを比較ひかくするのもお楽しみの一つで、ダドリーに高価こうかなプレゼントを買い与えては、どうして僕ぼくにはプレゼントがないの? とハリーが言うのを待っているかのように、じろりと睨にらむのが至し上じょうの喜びだった。さらに、ハリーがこんなろくでなしになったのはこれこれのせいだと、陰いん湿しつな嫌味いやみを投げつけるのだった。
「バーノン、この子ができ損そこないになったからといって、自分を責せめちゃいけないよ」
三日目の昼食の話題だった。
「芯しんから腐くさってりゃ、誰が何をやったってだめさね」
ハリーは食べることに集中しようとした。それでも手は震ふるえ、顔は怒りで火ほ照てりはじめた。
許きょ可か証しょうを忘れるな、ハリーは自分に言い聞かせた。ホグズミードのことを考えるんだ。何にも言うな。挑ちょう発はつに乗っちゃだめだ――。
おばさんはワイングラスに手を伸ばした。
「ブリーダーにとっちゃ基本原げん則そくの一つだがね、犬なら例外なしに原則どおりだ。牝めす犬いぬに欠けっ陥かんがあれば、その仔犬こいぬもどこかおかしくなるのさ――」
とたんにマージおばさんの手にしたワイングラスが爆発した。ガラスの破片はへんが四し方ほう八はっ方ぽうに飛び散り、マージおばさんは赤ら顔からワインを滴したたらせ、目をパチクリさせながらアワアワ言っていた。
哈利努力把注意力只放在食物上,但他的手抖了起来,他的脸因生气而涨得通红。记住那张表,他告诉自己。想想霍格莫德。不要说什么话。不要站——玛姬姑妈起身去够她那瓶葡萄酒。