「ただあんたの妹いもうとさんはでき損ないだったのさ。どんな立派な家系かけいにだってそういうのがひょっこり出てくるもんさ。それでもってろくでなしと駆かけ落ちして、結果はどうだい。目の前にいるよ」
ハリーは自分の皿を見つめていた。奇き妙みょうな耳鳴りがした。柄えではなく箒の尾をしっかりつかむこと――たしかそうだった。しかし、ハリーにはその続きが思い出せなかった。マージおばさんの声が、バーノンおじさんの会社の穴あけドリルのように、グリグリとハリーにねじ込こんできた。
「そのポッターとやらは」
マージおばさんは大声で言った。ブランデーの瓶びんを引っつかみ、手て酌じゃくでドバドバとグラスに注そそいだ上、テーブルクロスにも注いだ。
「そいつが何をやってたのか聞いてなかったね」
おじさんとおばさんの顔が極きょく端たんに緊きん張ちょうしていた。ダドリーでさえ、パイから目を離はなし、ポカンと口を開けて親の顔を見つめた。
「ポッターは――働いていなかった」
ハリーのほうを中ちゅう途と半はん端ぱに見やりながら、おじさんが答えた。
「失業者だった」
「そんなこったろうと思った!」
マージおばさんはブランデーをぐいっと飲み、袖そでで顎あごを拭ぬぐった。
「文無もんなしの、役立たずの、ゴクつぶしのかっぱらいが――」
「違う」突とつ然ぜんハリーが言った。周まわり中がしんとなった。ハリーは全身を震ふるわせていた。こんなに腹が立ったのは生まれて初めてだった。
「ブランデー、もっとどうだね!」
おじさんが蒼そう白はくな顔で叫さけび、瓶びんに残ったブランデーを全部マージのグラスに空あけた。
「おまえは――」おじさんがハリーに向かって唸うなるように言った。「自分の部屋に行け。行くんだ――」
「いーや、待っとくれ」
マージおばさんが、しゃっくりをしながら手を上げて制止せいしした。小さな血走った目がハリーを見み据すえた。
哈利瞪着他的盘子,耳朵里有一种奇异的声音。牢.......牢抓住扫帚尾部,他心里念叨着。但底下还有什么他就记不住了。玛姬姑妈的声音好像直钻进了他的心里,就像弗农姨父的钻机一样。
“这个波特,”玛姬姑妈大声说,一面抓住那个白兰地酒瓶,又向她的酒杯里和桌布上泼泼洒洒地倒了一些酒,“你怎么从来没有告诉过我他是做什么的呢?”
“我猜的没错吧!”玛姬姑妈说,喝了一大口白兰地,用袖子擦了擦嘴。“一个没有价值、一无是处、懒惰的乞讨者,这种人—— ”
“他不是这种人。”哈利突然说。
餐桌上没人说话,很安静。哈利浑身发抖。他一生之中还从来没有这样动过怒。
“你,小子,”他对哈利粗暴地说,“睡觉去,去—— ”
“别,弗农。”玛姬姑妈打着嗝儿说,一面举起手来,她那双充血的小眼睛紧盯着哈利。