「何か山やま高たか帽ぼうみたいな形になってる」ロンの予言よげんだ。「魔ま法ほう省しょうで働くことになるかも……」
ロンはカップを逆さかさまにした。
「だけど、こう見るとむしろどんぐりに近いな……これはなんだろなぁ?」
ロンは「未来の霧を晴らす」をずっとたどった。
「たなぼた、予よ期きせぬ大金。すげえ。少し貸してくれ。それからこっちにもなんかあるぞ」
ロンはまたカップを回した。
「なんか動物みたい。ウン、これが頭なら……カバかな……いや、羊かも……」
ハリーが思わず吹き出したので、トレローニー先生がくるりと振り向いた。
「あたくしが見てみましょうね」
咎とがめるようにロンにそう言うと、先生はすーっとやってきて、ハリーのカップをロンから素早すばやく取り上げた。
トレローニー先生はカップを時計と反対回りに回しながらじっと中を見た。みんながしーんとなって見つめた。
「隼はやぶさ……まあ、あなたは恐ろしい敵てきをお持ちね」
「でも、誰でもそんなこと知ってるわ」
ハーマイオニーが聞こえよがしに囁ささやいた。トレローニー先生は、キッとハーマイオニーを睨にらんだ。
「だって、そうなんですもの。ハリーと『例れいのあの人』のことはみんな知ってるわ」
ハリーもロンも驚きと賞しょう賛さんの入り交まじった目でハーマイオニーを見た。ハーマイオニーが先生に対してこんな口の利きき方をするのを、二人は見たことがなかった。トレローニー先生はあえて反はん論ろんしなかった。大きな目を再びハリーのカップに戻もどし、またカップを回しはじめた。
「棍こん棒ぼう……攻こう撃げき。おや、まあ、これは幸せなカップではありませんわね……」
「僕ぼく、それは山高帽だと思ったけど」ロンがおずおずと言った。
「髑髏どくろ……行く手に危険きけんが。まあ、あなた……」
みんながその場に立ちすくみ、じっとトレローニー先生を見つめる中で、先生は最後にもう一度カップを回した。そしてハッと息を呑のみ、悲鳴ひめいをあげた。
またしてもカチャンと陶とう磁じ器きの割れる音がした。ネビルが二個めのカップを割ったのだ。トレローニー先生は空あいていた肘ひじ掛かけ椅い子すに身を沈しずめ、ピカピカ飾りたてた手を胸に当て、目を閉じていた。
“但是谁都知道这件事啊。”赫敏大声嘀咕道。特里劳妮教授瞪着她。“唔,是这样的,”赫敏说,“大家都知道哈利和神秘人。”
“我还以为那是一顶圆顶硬礼帽呢。”罗恩局促不安地说。
“头盖骨..前途有危险,亲爱的..”大家都目瞪口呆地看着特里劳妮教授,她最后又将茶杯转动了一次,喘气,然后尖叫起来。又响起一声瓷器破碎的声音:纳成打碎了第二个杯子。特里劳妮教授一下子就坐进了一张空扶手椅里,她那发亮的手抚着她的心脏,双眼紧闭。