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第2章 傷痕 The Scar(2)
日期:2023-04-11 13:47  点击:260

ハリーは固く目を閉じて、ヴォルデモートの姿を思い出そうとしたが、できない……ヴォルデモートの椅子がくるりとこちらを向き、そこに座っている何物かが見えた。ハリー自身がそれを見た瞬間しゅんかん、恐ろしい戦せん慄りつで目が覚めた。それだけは覚えている……それとも傷痕の痛みで目が覚めたのだろうか?

それに、あの老人は誰だったのだろう? たしかに年老いた男がいた。その男が床に倒れるのを、ハリーは見た。何だかすべて混乱している。ハリーは両手に顔を埋うずめて、いまいる寝室の様子を遮さえぎるようにし、あの薄うす明あかりの部屋のイメージをしっかりとらえようとした。

しかし、とらえようとすればするほど、まるで両手に汲くんだ水が漏もれるように、細かなことが指の間からこぼれ落ちていった……ヴォルデモートとワームテールが誰かを殺したと話していた。誰だったかハリーは名前を思い出せなかった……それにほかの誰かを殺す計画を話していた……僕ぼくを……。

ハリーは顔から手を離し、目を開けて自分の部屋をじっと見回した。何か普通ではないものを見つけようとしているかのように。たまたまこの部屋には、異常なほどたくさん普通ではないものがある。大きな木のトランクが開けっぱなしでベッドの足あし下もとに置いてあり、中から大おお鍋なべや箒ほうき、黒いローブの制服、呪じゅ文もん集しゅうが数冊覗のぞいていた。机の上に大きな鳥とり籠かごがあり、いつもなら雪のように白いふくろうのヘドウィグが止まっているのだが、いまは空からっぽだった。鳥籠に占領せんりょうされていない机の隅すみに、羊よう皮ひ紙しの巻まき紙がみが散らばっている。

ベッド脇わきの床には、寝る前に読んでいた本が開いたまま置かれていた。本の中の写真はみな動き回っている。鮮あざやかなオレンジ色のローブを着た選手たちが、箒ほうきに乗り赤いボールを投げ合いながら、写真から出たり入ったりしていた。

ハリーは本のところまで歩いていき、拾い上げた。ちょうど選手の一人が十五メートルの高さにあるゴール・リングに鮮やかなシュートを決めて得点したところだった。ハリーはピシャリと本を閉じた。クィディッチでさえ――ハリーがこれぞ最高のスポーツだと思っているものでさえ――いまはハリーの気を逸そらせてはくれなかった。「キャノンズと飛ぼう」をベッド脇の小机に置くと、ハリーは部屋を横切り窓のカーテンを開け、下の通りの様子を窺うかがった。


他紧紧闭上眼睛,竭力回忆伏地魔的模样,可是无法做到……哈利只知道,当伏地魔的椅子一转过来,当他——哈利——看出那里面坐的是什么时,他只感到一阵巨大的恐惧,猛地惊醒过来……也许,那是因为他的伤疤突然剧痛起来?
还有,那个老人是谁呢?当时肯定有一个老人,哈利看见他跌倒在地上。唉,越来越乱了。哈利把脸埋在手里,不让自己看见卧室的景物,拼命沉浸于那个光线昏暗的房间,然而,这就像试图用双手把水兜住,他越是拼命想抓住那些细节,它们就越是迅速地从他的指缝里溜走了……伏地魔和虫尾巴刚才谈到他们杀死了一个人,然而哈利记不表那个名字了……他们还在策划杀死另一个人……那就是他!
哈利把脸从手上抬起来,睁开眼睛,使劲盯着卧室四周,好像以为会看见什么不寻常的东西。确实,房间里有满满当当一大堆不寻常的东西。在他的床脚旁有一个大木箱子,敞开着,露出里面的坩埚、飞天扫帚、黑袍子和各种各样的咒语书,那是哈利昨晚临睡前看的。这本书上的图画都在动个不停,穿着鲜艳的橙红色袍子的小伙子骑在飞天扫帚上,嗖嗖地飞来飞去,相互掷着一个红色的球。
哈利走过去,把书捡了起来,注视着一个巫师把球投进五十英尺高的圆环,十分漂亮地赢得了一分。随即,哈利又猛地把书合上了。魁地奇比赛,在哈利看来,是世界上最精彩的运动,可是此刻也不能吸引他的注意力了。他把那本叫《和火炮队一起飞翔》的书放在床头柜上,走到窗前,拉开窗帘,望着下面的街道。

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07/01 18:39