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第31章 第三の課題 The Third Task(18)
日期:2023-05-15 11:01  点击:232

とたんに、世界は元に戻った。ハリーは前まえ屈かがみにのめり、すばらしく硬かたい地面の上に両膝りょうひざをついていた。ショックで、ハリーは一時的に足が萎なえたように感じた。気を落ち着かせるため、ハリーは深く息を吸い込み、再び立ち上がり、前方へと急いだ。駆かけ出しながら肩越しに振り返ると、金こん色じきの霧は何事もなかったかのように、月明かりを受けてキラキラとハリーに向かって煌きらめいていた。

二本の道が交差する場所で、ハリーは立ち止まり、どこかにフラーがいないかと見回した。叫さけんだのはフラーに違いなかった。フラーは何に出会ったのだろう? 大丈夫だろうか? 赤い火花が上がった気配はない――フラーが自分で切り抜けたということだろうか? それとも、杖つえを取ることができないほどたいへんな目に遭あっているのだろうか? だんだん不安を募つのらせながら、ハリーは二ふた股またの道を右に採った……しかし、同時にハリーは、ある思いを振り切ることができなかった。代表選手が一人落らく伍ごした……。

優ゆう勝しょう杯はいはどこか近くにある。フラーはもう落伍してしまったようだ。僕はここまで来たんだ。本当に優勝したら? ほんの一瞬いっしゅん――期せずして代表選手になってしまってから初めて――全校の前で三さん校こう対たい抗こう試じ合あいの優勝杯を差し上げている自分の姿が再び目に浮かんだ……。

それから十分間、ハリーは袋小路以外は何の障害にも遭わなかった。同じ場所で、二度同じように曲り方を間違えたが、やっと新しいルートを見つけ、その道を駆け足で進んだ。杖つえ灯あかりが波打ち、生いけ垣がきに映った自分の影が、チラチラ揺ゆれ、歪ゆがんだ。一つ角を曲がったところで、ハリーはとうとう「尻しっ尾ぽ爆ばく発はつスクリュート」と出くわしてしまった。

セドリックの言うとおりだった――ものすごく大きい。長さ三メートルはある。何よりも巨大な蠍さそりにそっくりだった。長い棘とげを背中のほうに丸め込んでいる。ハリーが杖灯りを向けると、その光で分厚い甲こう殻かくがギラリと光った。

「ステューピファイ! 麻ま痺ひせよ!」

呪文はスクリュートの殻からに当たって撥はね返った。ハリーは間かん一いっ髪ぱつでそれをかわしたが、髪かみが焦こげる臭いがした。呪じゅ文もんが頭のてっぺんの毛を焦がしたのだ。スクリュートが尻しっ尾ぽから火を噴き、ハリーめがけて飛びかかってきた。

「インペディメンタ! 妨ぼう害がいせよ!」ハリーが叫さけんだ。

呪文はまたスクリュートの殻に当たって、撥はね返った。ハリーは数歩よろけて倒れた。

「インペディメンタ!」

スクリュートはハリーからほんの数センチのところで動かなくなった――辛かろうじて殻のない下腹部の肉の部分に呪文を当てたのだ。ハリーはハァハァと息を切らしてスクリュートから離れ、必死で逆方向へと走った――妨害呪文は一時的なもので、スクリュートはすぐにも脚が動くようになるはずだ。


世界立即恢复了原样,哈利跪倒在可爱的坚实大地上。受了刚才的惊吓,他全身有些发软。他深深吸了一口气,镇定一下,然后爬起来往前跑,一面跑一面回头看那团金雾,它在月光下似乎很天真地朝他闪烁着光芒。
他在两条路的交叉处停下来,寻找芙蓉的踪迹。他敢肯定刚才是她的声音。她遇到了什么?现在怎么样了?没有看到红色火花——这是否表明她已经摆脱了麻烦,还是她遇到的麻烦实在太大,连魔杖都拿不出来了?哈利带着越来越强的不安走上了右边的岔路……但同时他禁不住想,一个勇士倒下去了……
奖杯近了一些,芙蓉似乎已经出局。他已经坚持到现在了,是不是?要是他真的赢了呢?一瞬间,他自从成为勇士后第一次看见了以前的幻想:自己在全校师生面前举起三强杯……
有十分钟他没有遇到任何东西,老是走进死胡同,有两次拐上了同一条错路。最后他找到了一条新路,沿着它慢跑起来。魔杖的荧光摇曳着,他变了形的影子在树篱上闪动。他又拐了一个弯,迎面撞见了炸尾螺。
塞德里克说的不假——它大极了。有十英尺长,看上去好似一条巨蝎。它长长的蜇针卷在背上,厚厚的坚甲在哈利魔杖的荧光下闪闪发光,哈利用魔杖指着它。
“昏昏倒地。”
咒语碰到炸尾螺的坚甲,反弹了回来,幸亏哈利躲着快,但他闻到了头发的焦味,咒语燎着了他的头顶。炸尾螺从尾部喷出一股火焰,朝他飞扑过来。
“障碍重重!”哈利大喊。咒语又碰到炸尾螺的坚甲上弹飞了。哈利踉跄着后退几步,摔倒在地,“障碍重重!”
炸尾螺在离他只有几英寸的地方停住不动了——他击中了它没有甲片保护的腹部。哈利喘着气爬起来,朝相反的方向拼命奔路。障碍咒的效力不会很长,炸尾螺的腿脚随时可能动起来。

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