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第32章 骨肉そして血 Flesh, Blood and Bone(2)
日期:2023-05-16 14:19  点击:290

暗がりでじっと目を凝こらすと、墓石の間を、間違いなくこちらに近づいてくる人影がある。顔までは見分けられなかったが、歩き方や腕の組み方から、何かを抱えていることだけはわかった。誰かはわからないが、小こ柄がらで、フードつきのマントをすっぽりかぶって顔を隠している。そして――その姿がさらに数歩近づき、二人との距離がいちだんと狭せばまってきたとき――ハリーにはその影が抱えているものが、赤ん坊のように見えた……それとも単にローブを丸めただけのものだろうか?

ハリーは杖を少し下ろし、横目でセドリックをちらりと見た。セドリックもハリーに訝いぶかしげな視し線せんを返した。そして二人とも近づく影に目を戻した。

その影は、二人からわずか二メートルほど先の、丈たけ高だかの大だい理り石せきの墓石のそばで止まった。一いっ瞬しゅん、ハリー、セドリック、そしてその小柄な姿が互いに見つめ合った。

そのとき、何の前触れもなしに、ハリーの傷きず痕あとに激痛が走った。これまで一度も感じたことがないような苦痛だった。両手で顔を覆おおったハリーの指の間から、杖が滑すべり落ち、ハリーはがっくり膝ひざを折った。地面に座り込み、痛みでまったく何も見えず、いまにも頭が割れそうだった。

ハリーの頭の上で、どこか遠くのほうから聞こえるような甲かん高だかい冷たい声がした。

「よけいな奴は殺せ!」シュッという音とともに、もう一つ別の甲高い声が夜の闇やみを劈つんざいた。

「アバダ ケダブラ!」

緑の閃せん光こうがハリーの閉じた瞼まぶたの裏で光った。何か重いものがハリーの脇わきの地面に倒れる音がした。あまりの傷きず痕あとの痛さに吐はき気がした。そのときふと痛みが薄うすらいだ。何が見えるかを思うと目を開けることさえ恐ろしかったが、ハリーはジンジン痛む目を開けた。

セドリックがハリーの足あし下もとに大の字に倒れていた。死んでいる。


他们紧张地眯起眼睛望着黑暗中,一个人影在坟墓之间一步步朝他们走来。哈利看不清那人的脸,但从步态和手臂的姿势看,那人好像抱着什么东西。他身材矮小,穿一件带兜帽的斗篷,遮着面孔。再走近几步——他们之间的距离在不断缩小,哈利看出那人抱的东西像是一个婴儿——或者只是一包衣服?
哈利手中的魔杖放低了一些。他望望塞德里克,塞德里克也向他投来疑问的一瞥。两人又回过头盯着走近的人影。
那人在一块高耸的大理石墓碑前站住,离他们只有六英尺。在那一瞬间,哈利和塞德里克与那个矮小的人影对视着。
突然,哈利的伤疤剧烈疼痛起来。他有生以来从未感受过如此剧烈的疼痛。魔杖滑落在地上,他双手捂住面孔,腿一弯倒在地上,眼前什么也看不见了,脑袋像要炸裂一般。
他听见远远的头顶上方有人高声而冷酷地说:“干掉碍事的。”
一阵嗖嗖声,接着一声尖厉的高喊穿破夜空。
“阿瓦达索命!”
一片强烈的绿光刺透哈利的眼皮,他听见什么东西在他身旁沉重地倒下。伤疤疼到了极点,他恶心得想吐。然后疼痛减轻了,他恐惧地慢慢睁开刺痛的双眼。
塞德里克四肢伸开躺在地上,他死了。

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