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第32章 骨肉そして血 Flesh, Blood and Bone(3)
日期:2023-05-16 14:20  点击:273

一瞬いっしゅんが永遠に感じられた。ハリーはセドリックの顔を見つめた。虚うつろに見開かれた、廃はい屋おくの窓ガラスのように無表情なセドリックの灰色の目を。少し驚いたように半開きになったセドリックの口元を。信じられなかった。受け入れられなかった。信じられないという思いのほかは、感覚が麻ま卑ひしていた。誰かが自分を引きずっていく。

フードをかぶった小こ柄がらな男が、手にした包みを下に置き、杖つえ灯あかりを点つけ、ハリーを大だい理り石せきの墓石のほうに引きずっていった。

杖灯りにチラリと照らし出された墓ぼ碑ひ銘めいを目にした。そのとたん、ハリーは無理やり後ろ向きにされ、背中をその墓石に押しつけられた。

トム・リドル

フードの男はこんどは杖から頑丈な縄なわを出し、ハリーを首から足首まで墓石にぐるぐる巻きに縛しばりつけはじめた。ハッハッと、浅く荒い息いき遣づかいがフードの奥から聞こえた。ハリーは抵てい抗こうし、男がハリーを殴なぐった――男の手は指が一本欠けている。そのときハリーはフードの下の男が誰なのかがわかった。ワームテールだ。

「おまえだったのか!」ハリーは絶句した。

しかし、ワームテールは答えなかった。縄を巻きつけ終わると、縄目の堅かたさを確かめるのに余よ念ねんがなかった。結び目をあちこち不器用に触さわりながら、ワームテールの指は止めようもなく小刻みに震ふるえていた。ハリーが墓石にしっかり縛りつけられ、びくともできない状態だと確かめると、ワームテールはマントから黒い布を一握り取り出し、乱暴にハリーの口に押し込んだ。それから、一言も言わず、ハリーに背を向け、急いで立ち去った。ハリーは声も出せず、ワームテールがどこへ行ったのかを見ることもできなかった。墓石の裏を見ようとしても、首が回せない。ハリーは真正面しか見ることができなかった。


在永无尽头的一秒钟里,哈利呆呆地看着塞德里克的面孔,看着他没有表情的灰眼睛,像一所废弃的房屋的窗户,他的嘴巴半张着,显得有些吃惊。哈利的大脑无法接受眼前的景象,除了隐隐约约觉得难以置信外,他没有任何感觉。就在这时,他感到自己被拖了起来。
穿斗篷的矮个儿男人已经放下包袱,点亮了魔杖,正在把哈利朝大理石墓碑拖去。在被一把推过来、后背撞到墓碑上之前,哈利在魔杖闪烁的光芒中看到了一个名字。
汤姆·里德尔
穿斗篷的男人用魔法变出绳子把哈利紧紧捆在墓碑上,从脖子到脚腕捆了一道又一道。哈利听见兜帽里面传出急促而轻微的呼吸声。他用力挣扎,那男人打了他一下——打他的那只手上缺了一根手指。哈利知道兜帽里面是谁了。是虫尾巴。
“是你!”他惊叫道。
但虫尾巴没有回答。他已经捆完了绳子,正忙着检查捆得紧不紧。他的手指控制不住地颤抖着,摸索着一个个绳结。当确定哈利已被捆得结结实实、一动都不能动了之后,虫尾巴从斗篷里摸出一段黑色的东西,粗鲁地塞进哈利嘴里。然后,他一句话也没说,就匆匆走开了。哈利发不出声音,也看不见虫尾巴去了哪里。他不能扭头看墓碑后面,只能看见正前方的情景。

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09/29 15:35