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第32章 骨肉そして血 Flesh, Blood and Bone(6)
日期:2023-05-16 14:22  点击:276

ワームテールが何か言葉を発している。声は震ふるえ、恐怖で分別もつかないかのように見えた。杖つえを上げ、両目を閉じ、ワームテールは夜の闇やみに向かって唱となえた。

「父親の骨、知らぬ間に与えられん。父親は息子を蘇よみがえらせん!」

ハリーの足あし下もとの墓の表面がパックリ割れた。ワームテールの命ずるままに、細かい塵ちり、芥あくたが宙を飛び、静かに鍋なべの中に降り注ぐのを、ハリーは恐怖に駆かられながら見ていた。ダイヤモンドのような液面が割れ、シュウシュウと音がした。四方八方に火花を散らし、液体は鮮あざやかな毒々しい青に変わった。

ワームテールは、次にヒーヒー泣きながら、マントから細長い銀色に光る短剣を取り出した。ワームテールの声が恐怖に凍こおりついたようなすすり泣きに変わった。

「しもべの――肉、――よ、喜んで差し出されん。――しもべは――ご主人様を――蘇らせん」

ワームテールは右手を前に出した――指が欠けた手だ。左手にしっかり短剣を握り――振り上げた。

ハリーはワームテールが何をしようとしているかを、事の直前に悟さとった――ハリーは両目をできるだけ固く閉じた。が、夜を劈つんざく悲ひ鳴めいに耳を塞ふさぐことができなかった。まるでハリー自身が短剣に刺さされたかのように、ワームテールの絶叫がハリーを貫いた。何かが地面に倒れる音、ワームテールの苦しみ喘あえぐ声、何かが大鍋に落ちるバシャッという嫌な音が聞こえた。ハリーは目を開ける気になれなかった……しかし液体はその間に燃えるような赤になり、その明かりが、閉じたハリーの瞼まぶたを通して入ってきた。

ワームテールは苦痛に喘ぎ、呻うめき続けていた。その苦しそうな息がハリーの顔にかかって、初めてハリーは、ワームテールがすぐ目の前にいることに気づいた。

「敵かたきの血、……力ずくで奪われん。……汝なんじは……敵を蘇らせん」

ハリーにはどうすることもできない。あまりにもきつく縛しばりつけられていた……。目を細め、縄なわ目めがどうにもならないと知りながらも、もがき、ハリーは銀色に光る短剣が、ワームテールの残った一本の手の中で震えているのを見た。そして、その切っ先が、右腕の肘ひじの内側を貫くのを感じた。鮮せん血けつが、切れたローブの袖そでに滲にじみ、滴したたり落ちた。ワームテールは痛みに喘ぎ続けながら、ポケットからガラスの薬瓶くすりびんを取り出し、ハリーの傷口に押し当て、滴る血を受けた。


虫尾巴在说话,他声音颤抖,好像吓得神经错乱了。他举起魔杖,闭上眼睛,对着夜空说道:“父亲的骨,无意中捐出,可使你的儿子再生!”
哈利脚下的坟墓裂开了,哈利惊恐地看见一小缕灰尘应虫尾巴的召唤升到了空中,轻轻落进坩埚里。钻石般的液面破裂了,嘶嘶作响,火花四溅,液体变成了鲜红的蓝色,一看便知有毒。
虫尾巴在呜咽。他从斗篷里抽出一把又长又薄、银光闪闪的匕首。他的声音一下变成了极度恐惧的抽泣:“仆人——的肉——自-自愿捐出,可使——你的主人——重生。”
他伸出右手——就是少掉一根手指的那只手,然后用左手紧紧攥住匕首,朝右手挥去。
哈利在最后一秒钟才意识到虫尾巴要干什么,他紧紧闭上眼睛,但却阻拦不了那穿透夜空的惨叫直刺进哈利体内,就好像他也被匕首刺中了一样。他听见什么东西落地,听见虫尾巴痛苦的喘息,接着是令人恶心的扑通一声,什么东西被扔进了坩埚里。哈利不愿看……但是药水变成了火红色,强光射进哈利紧闭的眼帘……
虫尾巴在痛苦地喘息和呻吟。当那痛苦的呼吸喷到他脸上时,哈利才发觉虫尾巴已经来到他的面前。
“仇-仇敌的血……被迫献出……可使你的敌人……复活。”
哈利没办法阻止,他被捆得太紧了……他绝望地挣扎着,想挣脱捆绑着他的绳索,他从眼睛缝里看见银晃晃的匕首在虫尾巴那只独手中颤动。他感到匕首尖刺进了他的臂弯,鲜血顺着撕破的袍袖淌下。仍在痛苦喘息的虫尾巴哆嗦着从口袋里摸出一个小玻璃瓶,放在哈利的伤口旁,少量鲜血流到了瓶里。

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