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第34章 直前呪文 Priori Incantatem(3)
日期:2023-05-16 15:01  点击:248

「ひと休みだ」ヴォルデモートの切れ込みのような鼻の穴が、興こう奮ふんで膨ふくらんでいた。「ほんのひと休みだ……ハリー、痛かったろう? もう二度としてほしくないだろう?」

ハリーは答えなかった。僕はセドリックと同じように死ぬのだ。情け容よう赦しゃのない赤い目がそう語っていた……僕は死ぬんだ。しかも、何もできずに……しかし、弄もてあそばせはしない。ヴォルデモートの言うなりになどなるものか……命いのち乞ごいなどしない……。

「もう一度やって欲しいかどうか聞いているのだが?」ヴォルデモートが静かに言った。

「答えるのだ! インペリオ! 服従ふくじゅうせよ!」

そしてハリーは、生涯で三度目のあの状態を感じた。すべての思考が停止し、頭が空からっぽになるあの感覚だ……ああ、考えないのは、何という至し福ふく。ふわふわと浮かび、夢を見ているようだ……。

「いやだ」と答えればいいのだ……「いやだ」と言え……「いやだ」と言いさえすればいいのだ……。

「僕は言わないぞ」ハリーの頭の片かた隅すみで、強い声がした。「答えるものか……」

「いやだ」と言えばいいのだ……。

答えない。答えないぞ……。

「いやだ」と言えばいいのだ……。

「僕は言わないぞ!」言葉がハリーの口から飛び出し、墓場中に響ひびき渡った。そして冷れい水すいを浴びせられたかのように、突然夢ゆめ見み心ごこ地ちが消え去った――同時に、体中に残っていた「磔の呪い」の痛みがどっと戻ってきた――そして、自分がどこにいるのか、何が自分を待ち構えているのかも……。

「言わないだと?」ヴォルデモートが静かに言った。死喰い人はもう笑ってはいなかった。

「『いやだ』と言わないのか? ハリー、従じゅう順じゅんさは徳だと、死ぬ前に教える必要があるな……もう一度痛い薬をやったらどうかな?」

ヴォルデモートが杖つえを上げた。しかし、こんどはハリーも用意ができていた。クィディッチで鍛きたえた反はん射しゃ神しん経けいで、ハリーは横っ飛びに地上に伏ふせた。ヴォルデモートの父親の大だい理り石せきの墓石の裏側に転がり込むと、ハリーを捕らえ損そこねた呪じゅ文もんが墓石をバリッと割る音が聞こえた。


“暂停,”伏地魔说,两条细缝一样的鼻孔兴奋地张大了,“休息一会儿……很疼吧,哈利?你不希望我再来一次,是不是?”
哈利没有回答,他会像塞德里克一样死去。那双残忍的红眼睛正在告诉他这一点……他会被杀死的,而他对此毫无办法……但他不会屈服,他不会听伏地魔的摆布……他不会求饶……
“我问你要不要我再来一次,”伏地魔轻轻地说,“回答我!魂魄出窍!”
顿时,哈利感到脑子里没有了思想,这是他一生中第三次有这种感觉……多幸福啊,不用思考,他好像在飘浮,在做梦……说“不要”,……说吧……说“不要”……
我不说,他脑海深处有一个更有力的声音说道,我不回答……
说“不要”……
我不说,决不说……
说“不要”
“我不说!”
这几个字从哈利嘴里迸出来,在墓地上空回响,梦幻的状态突然消失了,就像被当头浇了一盆凉水似的——钻心咒在他浑身留下的疼痛又全部回来了——他重新意识到他在哪里,面前是什么……
“你不说?”伏地魔轻声说。食死徒们不笑了。“你不肯说‘不要’?哈利,我要在你死前教会你服从的美德……也许要再来一点儿疼痛?”
伏地魔举起魔杖,但这次哈利有所准备。他凭着魁地奇比赛中练出来的敏捷,朝旁边一扑,滚到大理石墓碑的背后,咒语击空了,但他听到了墓碑开明开的声音。

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09/29 13:17