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第6章 高貴なる由緒正しきブラック家(7)_ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3336

ハリーがほんの数秒噴霧ふんむしたかというとき、成せい虫ちゅうのドクシーが一匹、カーテンの襞ひだから飛び出してきた。妖よう精せいに似た胴体はびっしりと黒い毛で覆おおわれ、輝かがやくコガネムシのような羽を震ふるわせ、針のように鋭するどく小さな歯を剥むき出し、怒りで四つの小さな拳こぶしをぎゅっと握にぎり締しめて飛んでくる。ハリーは、その顔にまともにドクシー・キラーを噴ふきつけた。ドクシーは空中で固まり、ズシンとびっくりするほど大きな音を立てて、そのまますり切れた絨じゅう毯たんの上に落ちた。ハリーはそれを拾ひろい、バケツに投げ込んだ。

「フレッド、何やってるの」おばさんが鋭い声を出した。「すぐそれに薬をかけて、投げ入れなさい」

ハリーが振り返ると、フレッドが親指と人差し指でバタバタ暴れるドクシーを摘つまんでいた。

「がってん承しょう知ち」

フレッドが朗ほがらかに答えて、ドクシーの顔に薬を噴きかけて気絶きぜつさせた。しかし、おばさんが向こうを向いたとたん、フレッドはそれをポケットに突っ込んでウィンクした。

「『ずる休みスナックボックス』のためにドクシーの毒液どくえきを実験したいのさ」ジョージがヒソヒソ声でハリーに言った。

鼻めがけて飛んできたドクシーを器用きように二匹まとめて仕し留とめ、ハリーはジョージのそばに移動して、こっそり聞いた。

「『ずる休みスナックボックス』って、何」

「病気にしてくれる菓か子し、もろもろ」おばさんの背中を油断ゆだんなく見張りながら、ジョージが囁ささやいた。「と言っても、重い病気じゃないさ。さぼりたいときにクラスを抜け出すのには十分な程度ていどに気分が悪くなる。フレッドと二人で、この夏ずっと開発かいはつしてたんだ。二色の噛みキャンディで、両半分の色が暗号あんごうになってる。『ゲーゲー・トローチ』は、オレンジ色の半分を噛むと、ゲーゲー吐はく。慌あわてて教室から出され、医い務む室しつに急ぐ道すがら、残り半分の紫むらさき色いろを飲み込こむ――」

「『――すると、たちまちあなたは元気一いっ杯ぱい。無益むえきな退屈たいくつさに奪うばわれるはずの一時間、お好みどおりの趣味しゅみの活動に従じゅう事じできるという優すぐれもの』とにかく広告の謳うたい文句にはそう書く」

おばさんの視界しかいからじりじりと抜け出してきたフレッドが囁ささやいた。フレッドは床にこぼれ落ちたドクシーを二、三匹、さっと拾ひろってポケットに入れるところだった。「だけどもうちょい作業が残ってるんだ。いまのところ、実じっ験けん台だいにちょいと問題があって、ゲーゲー吐き続けなもんだから、紫のほうを飲み込む間まがないのさ」

「実験台」

「俺おれたちさ」フレッドが言った。「代わりばんこに飲んでる。ジョージは『気絶きぜつキャンディ』をやったし――『鼻血はなぢヌルヌル・ヌガー』は二人とも試ためしたし――」

「お袋ふくろは、俺たちが決闘けっとうしたと思ってるんだ」ジョージが言った。

「それじゃ、『悪戯いたずら専せん門もん店てん』は続いてるんだね」ハリーはノズルの調ちょう節せつをするふりをしながらこっそり聞いた。

「うーん、まだ店を持つチャンスがないけど」フレッドがさらに声を落とした。ちょうどおばさんが、次の攻撃こうげきに備そなえてスカーフで額ひたいを拭ぬぐったところだった。「だから、いまんとこ、通販つうはんでやってるんだ。先週『日にっ刊かん予よ言げん者しゃ新しん聞ぶん』に広告を出した」

「みんな君のおかげだぜ、兄弟」ジョージが言った。「だけど、心配ご無用……お袋は全然気づいてない。もう『日刊予言者新聞』を読んでないんだ。君やダンブルドアのことで新聞が嘘うそ八百だからって」


  哈利刚喷了几秒钟,就有一只成年的狐猸子从窗帘的褶皱里飞了出来,甲虫般亮晶晶的翅膀嗡嗡扇动着,尖针般的小牙齿露在外面,小巧玲珑的身体上布满浓密的黑毛,四只小拳头愤怒地攥得紧紧的。哈利用狐猸子灭剂将它喷了个正着。它僵在半空中不动了,然后掉在下面满是虫眼的地毯上,当的一声,响得出奇。哈利把它捡起来丢进了桶里。
  “弗雷德,你在做什么呢?”韦斯莱夫人严厉地问,“快喷它一下,然后扔掉!”
  哈利转过头,看见弗雷德正用大拇指和食指捏住一只不断挣扎的狐猸子。
  “好——嘞。”弗雷德欢快地说,迅速地朝那只狐猸子喷了一下,虫子昏过去,但韦斯莱夫人刚一转身,弗雷德就挤挤眼睛,把虫子装进了口袋。
  “我们想用狐猸子的毒液做实验,研制我们的速效逃课糖。”乔治压低声音对哈利说。
  哈利敏捷地同时喷中了两只迎面飞来的狐猸子,凑到乔治身边,几乎不动嘴唇地低声问:“什么是速效逃课糖?”
  “各种各样让你犯病的糖果,”乔治小声说,一边警惕地留意着韦斯莱夫人的背影,“记住,不是犯重病,而是刚好在你不想上课的时候能让你离开课堂。弗雷德和我这个夏天一直在研制它们。是一种双色口香糖,一头是橘黄色的,另一头是紫色的。如果你吃下这种吐吐糖那橘黄色的一半,你就会呕吐。等你冲出教室到医院去时,你再吞下那紫色的一半——”
  “‘——它又让你变得活蹦乱跳,使你能够在那一个小时里进行你喜欢的休闲活动,不然那一小时肯定是枯燥乏味、无利可图的。’反正我们的广告词就是这么说的,”他侧着身子移到了韦斯莱夫人看不见的地方,把掉在地上的几只狐猸子划拉到一起,装进了口袋,“但是还需要再做一些工作。目前,我们的试验者吐起来没完没了,无法歇口气吞下紫色的那一半。”
  “试验者?”
  “我们,”弗雷德说,“我们轮流试验。弗雷德试验昏迷花糖——我们俩还共同试验鼻血牛扎糖——”
  “妈妈还以为我们在决斗呢。”乔治说。
  “那么,笑话商店还开着吧?”哈利小声问,一边假装调整喷雾器的喷嘴。
  “唉,我们还没有机会去找房子呢,”弗雷德说,把声音压得更低了,这时韦斯莱夫人用围巾擦了擦额头上的汗,又返身投入战斗,“所以我们目前还只是办理邮购业务。上个星期我们在《预言家日报》上登了广告。”

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11/29 08:56