「いいわ」やっと一つ決定したので、ハーマイオニーはほっとした顔をした。「それじゃ、次は、何回集まるかだわね。少なくとも一週間に一回は集まらなきゃ、意味がないと思います」
「待って」アンジェリーナが言った。「私たちのクィディッチの練習とかち合わないようにしなくちゃ」
「もちろんよ」チョウが言った。「私たちの練習ともよ」
「僕たちのもだ」ザカリアス・スミスが言った。
「どこか、みんなに都合つごうのよい夜が必ず見つかると思うわ」ハーマイオニーが少しイライラしながら言った。「だけど、いい これはかなり大切なことなのよ。ヴォ、ヴォルデモートの『死し喰くい人びと』から身を護まもることを学ぶんですからね――」
「そのとおり」アーニー・マクミランが大声を出した。アーニーはもっとずっと前に発言があって当然だったのに、とハリーは思った。「個人的には、これはとても大切なことだと思う。今年僕たちがやることの中では一番大切かもしれない。たとえふくろうテストが控ひかえていてもだ」
アーニーはもったいぶってみんなを見渡した。まるで、「それは違うぞ」と声がかかるのを待っているかのようだった。誰も何も言わないので、アーニーは話を続けた。「個人的には、なぜ魔法省があんな役にも立たない先生を我々に押しつけたのか、理解に苦しむ。魔法省が、『例のあの人』が戻ってきたと認めたくないために否定ひていしているのは明らかだ。しかし、我々が防ぼう衛えい呪じゅ文もんを使うことを積せっ極きょく的てきに禁じようとする先生をよこすとは――」
「アンブリッジが私たちに『闇やみの魔ま術じゅつに対する防衛術』の訓練を受けさせたくない理由は――」ハーマイオニーが言った。「それは、アンブリッジが何か……何か変な考えを持ってるからよ。ダンブルドアが私し設せつ軍ぐん隊たいのようなものに生徒を使おうとしてるとか。アンブリッジは、ダンブルドアが私たちを動員どういんして、魔法省に楯突たてつくと考えているわ」
この言葉に、ほとんど全員が愕然がくぜんとしたが、ルーナ・ラブグッドだけは、声を張り上げた。
「でも、それ、辻褄つじつまが合うよ。だって、結局コーネリウス・ファッジだって私設軍団を持ってるもン」