「こんにちは」ジニーが戸惑とまどいながら挨あい拶さつした。「ハリーの声が聞こえたのよ。なんで怒鳴ってるの」
「何でもない」ハリーが乱暴らんぼうに言った。
ジニーが眉まゆを吊つり上げた。
「私にまで八やつ当あたりする必要はないわ」ジニーが冷静れいせいに言った。「何か私にできることはないかと思っただけよ」
「じゃ、ないよ」ハリーはぶっきらぼうだった。
「あんた、ちょっと失礼よ」ルーナがのんびりと言った。
ハリーは悪態あくたいをついて顔を背そむけた。いまこんなときに、ルーナ・ラブグッドとばか話なんか、絶対にしたくない。
「待って」突然ハーマイオニーが言った。
「待って……ハリー、この二人に手伝ってもらえるわ」
ハリーとロンがハーマイオニーを見た。
「ねえ」ハーマイオニーが急せき込こんだ。「ハリー、私たち、シリウスがほんとに本部を離はなれたのかどうか、はっきりさせなきゃ」
「言っただろう。僕が見たん――」
「ハリー、後ご生しょうだから」ハーマイオニーが必死で言った。「お願いよ。ロンドンに出しゅつ撃げきする前に、シリウスが家にいるかどうかだけ確かめましょう。もしあそこにいなかったら、そのときは、約束する。もうあなたを引き止めない。私も行く。私、やるわ――シリウスを救うために、ど――どんなことでもやるわ」
「シリウスが拷問ごうもんされてるのは、いまなんだ」ハリーが怒ど鳴なった。「ぐずぐずしてる時間はないんだ」
「でも、もしヴォルデモートの罠わなだったら。ハリー、確かめないといけないわ。どうしてもよ」
「どうやって」ハリーが問とい詰つめた。「どうやって確かめるんだ」
「アンブリッジの暖炉だんろを使って、それでシリウスと接せっ触しょくできるかどうかやってみなくちゃ」
ハーマイオニーは考えただけでも恐ろしいという顔をした。「もう一度アンブリッジを遠ざけるわ。でも、見張りが必要なの。そこで、ジニーとルーナが使えるわ」
「うん、やるわよ」いったい何が起こっているのか、理解に苦しんでいる様子だったが、ジニーは即座そくざに答えた。
「『シリウス』って、あんたたちが話してるのは『スタビィ・ボードマン』のこと」
ルーナも言った。
誰も答えなかった。
「オーケー」ハリーは食ってかかるようにハーマイオニーに言った。「オーケー。手早くそうする方法が考えられるんだったら、賛成するよ。そうじゃなきゃ、僕はいますぐ神しん秘ぴ部ぶに行く」
「神秘部」ルーナが少し驚おどろいたような顔をした。「でも、どうやってそこへ行くの」
またしてもハリーは無む視しした。
而卢娜说:“你说起‘小天狼星’的时候,是在说胖墩子勃德曼吗?”