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第34章 神秘部 The Department of Mysteries(1)_ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3338
第34章 神秘部 The Department of Mysteries

ハリーは一番近くのセストラルの鬣たてがみにしっかりと手を巻きつけ、手近の切り株に足を乗せて、すべすべした背中を不器用によじ登った。セストラルはいやがらなかったが、首を回し、牙きばを剥むき出して、ハリーのローブをもっと舐なめようとした。

翼つばさのつけ根のところに膝ひざを入れると安定感があることがわかり、ハリーはみんなを振り返った。ネビルはフウフウ言いながら二番目のセストラルの背に這はい上がったところで、こんどは短い足の片方かたほうを背中の向こう側に回して跨またがろうとしていた。ルーナはもう横座りに乗って、毎日やっているかのような慣なれた手つきでローブを整えていた。しかし、ロン、ハーマイオニー、ジニーは口をポカンと開けて空くうを見つめ、その場にじっと突っ立ったままだった。

「どうしたんだ」ハリーが聞いた。

「どうやって乗ればいいんだ」ロンが消え入るように言った。「乗るものが見えないっていうのに」

「あら、簡単だよ」ルーナが乗っていたセストラルからいそいそと下りてきて、ロン、ハーマイオニー、ジニーにすたすたと近づいた。「こっちだよ……」

ルーナは三人を、そのあたりに立っているセストラルのところへ引っ張って行き、一人ひとり手伝って背中に乗せた。ルーナが乗り手の手を馬の鬣に絡からませてやり、しっかりつかむように言うと、三人ともひどく緊きん張ちょうしているようだった。それからルーナは自分の馬の背に戻った。

「こんなの、むちゃだよ」空あいている手で恐る恐る自分の馬の首に触さわり、上下に動かしながら、ロンが呟つぶやいた。「むちゃだ……見えたらいいんだけどな――」

「見えないままのほうがいいんだよ」ハリーが沈んだ声で言った。「それじゃ、みんな、準備はいいね」

全員が頷うなずき、ハリーには、五組の膝ひざにローブの下で力が入るのが見えた。

「オーケー……」

ハリーは自分のセストラルの黒い艶つやつやした後頭部を見下ろし、ゴクリと生唾なまつばを飲んだ。

「それじゃ、ロンドン、魔法省、来らい訪ほう者しゃ入口」ハリーは半はん信しん半はん疑ぎで言った。「えーと……どこに行くか……わかったらだけど……」

ハリーのセストラルは何も反応はんのうしなかった。そして次の瞬しゅん間かん、ハリーが危あやうく落馬しそうになるほど素早すばやい動きで、両りょう翼よくがさっと伸びた。馬はゆっくりと屈かがみ込こみ、それからロケット弾のように急きゅう上じょう昇しょうした。あまりの速さで急角度に昇のぼったので、骨ばった馬の尻しりから滑すべり落ちないよう、ハリーは両腕両りょう脚あしでがっちり胴体にしがみつかなければならなかった。ハリーは目を閉じ、絹きぬのような馬の鬣に顔を押しつけた。セストラルは、高い木々の梢こずえを突つき抜ぬけ、血のように赤い夕焼けに向かって飛ひ翔しょうした。



第34章 神秘事务司
    哈利一只手伸进离他最近的夜骐的鬃毛里,牢牢地抓住,一只脚踩着旁边的树桩,笨拙地爬到它柔软光滑的脊背上。它虽然没有反抗,但是却扭过头来,龇着尖牙,还急切地想继续舔他的袍子。
    哈利发现把膝盖放在翅膀关节的下面可以坐得更牢靠,随后他环顾了一下其他人。纳威弓着身子,整个人趴在另一匹夜骐的脊背上,正努力把一条短腿跨到另一侧。卢娜已经侧身坐好,正在整理自己的袍子,就像她天天都会骑上夜骐似的。可是罗恩、赫敏还有金妮仍旧站在原地一动不动,张开嘴巴瞪着眼睛。
    “怎么了?”哈利说。
    “我们该怎么骑上去呀?”罗恩喃喃地说,“我们看不见它们。”
“哦,简单。”卢娜说着热心地从夜骐身上滑下来,大步走向罗恩、赫敏和金妮,“到这儿来……”她把他们拉到站在周围的夜骐身旁,一个接一个地帮他们骑到夜骐的背上。
    她在走回自己的坐骑之前,把着他们的手让他们抓住马鬃,并叮嘱一定要抓牢。他们三个看上去都紧张得要命。
    “这简直不可思议,”罗恩嘀咕着,用一只空闲的手小心翼翼地来回抚摸着马脖子,“不可思议……如果我能看到它—— ”
“你最好永远都别看见它。”哈利阴郁地说,“那么,大家都准备好了吗?”其他人都点了点头,哈利看到五对膝盖在各自的袍子底下紧绷着。“好……”他低头看了一眼夜骐乌黑光滑的脑袋,紧张地咽了口唾沫。“那么,伦敦,魔法部,来宾入口。”他没把握地说,“嗯……要是你知道……该怎么走的话……”
    那匹夜骐纹丝不动地站了一会儿;然后突然展开双翼,动作大得差一点把哈利甩下去;它先慢慢地蹲伏下来,随后箭一般地向天空冲去,速度之快,角度之陡,令哈利不得不手脚并用紧紧抱住它的身躯,以免从它瘦骨嶙峋的尾部滑落下来。他们冲过树梢,飞向火红的夕阳,他紧闭双眼,把脸颊紧贴在夜骐光滑如丝的鬃毛上。

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