日语学习网
第34章 神秘部 The Department of Mysteries(6)_ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3337

そこは大きな円形の部屋だった。床も天井も、何もかもが黒かった。何の印もない、まったく同一の、取っ手のない黒い扉が、黒い壁かべ一面に間隔かんかくを置いて並んでいる。壁の所どころに蝋ろう燭そく立たてがあり、青い炎が燃えていた。光る大だい理り石せきの床に、冷たい炎がちらちらと映うつるさまは、まるで足下あしもとに暗い水があるようだった。

「誰か扉を閉めてくれ」ハリーが低い声で言った。

ネビルが命令に従ったとたん、ハリーは後悔こうかいした。背後の廊下ろうかから細長く射さし込こんでいた松明たいまつの灯あかりがなくなると、この部屋は本当に暗く、しばらくの間、壁に揺ゆらめく青い炎と、それが床に映る幽霊ゆうれいのような姿しか見えなかった。

夢の中では、ハリーはいつも、入口の扉と正反対にある扉を目指して部屋を横切り、そのまま前進した。しかし、ここには一ダースほどの扉がある。自分の正面にあるいくつかの扉を見つめ、どの扉がそれなのかを見定めようとしていたそのとき、ゴロゴロと大きな音がして、蝋燭が横に動きはじめた。円形の部屋が回り出したのだ。

ハーマイオニーは、床も動くのではと恐れたかのように、ハリーの腕をしっかりつかんだ。しかし、そうはならなかった。数秒間、壁が急速に回転する間、青い炎がネオン灯とうのように筋すじ状じょうにぼやけた。それから、回転を始めたときと同じように突然音が止まり、すべてが再び動かなくなった。

ハリーの目には青い筋が焼きつき、他には何も見えなかった。

「あれは何だったんだ」ロンが恐こわ々ごわ囁ささやいた。

「どの扉から入ってきたのかわからなくするためだと思うわ」ジニーが声をひそめて言った。

そのとおりだと、ハリーにもすぐにわかった。出口の扉を見分けるのは、真っ黒な床の上で蟻ありを見つけるようなものだ。その上、周囲の十二の扉のどれもが、これから前進する扉である可能性がある。

「どうやって戻るの」ネビルが不安そうに聞いた。

「いや、いまはそんなこと問題じゃない」青い筋の残像ざんぞうを消そうと目を瞬しばたき、杖つえを一層いっそう強く握にぎり締しめながら、ハリーが力りきんだ。

「シリウスを見つけるまでは出て行く必要がないんだから――」

「でも、シリウスの名前を呼んだりしないで」ハーマイオニーが緊迫きんぱくした声で言った。しかし、そんな忠ちゅう告こくは、いまのハリーにはまったく必要がなかった。できるだけ静かにすべきだと本ほん能のう的てきにわかっていた。

「それじゃ、ハリー、どっちに行くんだ」ロンが聞いた。

「わからな――」ハリーは言いかけた言葉を呑のみ込こんだ。「夢では、エレベーターを降おりたところの廊下ろうかの奥にある扉とびらを通って、暗い部屋に入った――この部屋だ――それからもう一つの扉を通って入った部屋は、なんだか……キラキラ光って……。どれか試ためしてみよう」ハリーは急いで言った。「正しい方向かどうか、見ればわかる。さあ」


    他们正站在一间巨大的圆形屋子里。这里所有的东西,包括天花板和地板全部都是黑色的;一些一模一样、没有标记、也没有把手的黑色房门彼此隔开一些距离嵌在四周黑色的墙壁上,一些冒着蓝色火苗的蜡烛点缀在墙上,冷冷的、闪烁着的微弱烛光倒映在光亮的大理石地板上,使地板看上去像是有一汪黑水似的。
    “请谁把门关上。”哈利嘟哝了一声。
    当纳威照他的话办了以后,他真后悔下了这个指令。没有了从身后走廊倾泻进来的那道狭长的光束,这个地方变得暗了,以至于在一段时间里他们只能看见墙上摇曳着的蓝色烛火以及它们在地板上映出的可怕倒影。
    在哈利的梦里,他始终都是毫不犹豫地走过这问屋子,径直来到正对入口的那扇门前,然后又继续向前走去。可是现在周围有十二扇门。正当他凝视着面前的几扇门,想判定应该进哪一扇时,随着一声轰隆隆的巨响,蜡烛开始向一侧移动。圆形的墙壁旋转起来。
    赫敏抓着哈利的胳膊,好像担心地板也会动起来似的,但是地板没有动。几秒钟后,他们周嗣的蓝色火苗随着墙壁的快速旋转模糊成一道道相似的光环。接着,正如开始时一样的突然,隆隆声消失了,一切又恢复了平静。
    哈利的眼睛里闪烁着一道道蓝光;除此以外他什么也看不见。
    “这是要干什么?”罗恩担心地小声问。
    “我猜这是让我们搞不清是从哪个门进来的。”金妮压低了嗓门回答。
    哈利马上意识到她说对了:现在让他辨认出口在哪里,比在漆黑的地板上找出一只黑蚂蚁还难;在周围的十二扇门里,任何一扇门都有可能是他们需要穿过的那一扇。
    “我们该怎么出去啊?”纳威不安地问。
    “现在这个问题不重要,”哈利激动地说,一边眨着眼睛竭力消除眼里的蓝色线条,手里的魔杖抓得更紧了,“在没有找到小天狼星之前,我们不需要出去—— ”
    “可千万别大声喊他的名字!”赫敏赶忙说;其实用不着她提醒,哈利凭直觉就明白应该尽量保持安静。
    “我们该往哪儿走呢,哈利?”罗恩问。
    “我不—— ”哈利刚一开口,又咽了回去,“在那些梦里,我下了升降梯,走进走廊尽头的一扇门,来到一间漆黑的屋子里—— 这就是那一问—— 接着我又穿过一扇门,进入一间有些……闪闪发光的屋子。我们应该试试几扇门,”他匆匆地说,“见到那个屋子,我就知道该怎么走了。来吧。”

分享到:

顶部
11/29 02:38