ベラトリックスが悲鳴ひめいを上げた。呪文はベラトリックスをひっくり返らせた。しかし、ネビルのように苦痛くつうに泣き叫んだり、悶もだえたりはしなかった――息を切らしながら、すでに立ち上がっていた。もう笑ってはいない。ハリーは黄金の噴水の陰にまた隠れた。ベラトリックスの逆ぎゃく呪のろいがハンサムな魔法使いの頭に当たり、頭部が吹き飛んで数メートル先に転がり、木の床に長々と擦すり傷きずをつけた。
「『許ゆるされざる呪じゅ文もん』を使ったことがないようだね、小僧こぞう」ベラトリックスが叫んだ。もう赤ちゃん声を捨すてていた。「本気になる必要があるんだ、ポッター 苦しめようと本気でそう思わなきゃ――それを楽しまなくちゃ――まっとうな怒りじゃ、そう長くは私を苦しめられないよ――どうやるのか教えてやろうじゃないか、え 揉もんでやるよ――」
ハリーはじりじりと噴水の反対側まで回り込んでいた。そのときベラトリックスが叫んだ。
「クルーシオ」
弓を持ったケンタウルスの腕がくるくる回りながら飛び、ハリーはまた身を屈かがめざるをえなかった。腕は、金色こんじきの魔法使いの頭部の近くの床にドスンと落ちた。
「ポッター、おまえが私に勝てるわけがない」ベラトリックスが叫んだ。
ハリーをぴたりと狙おうと、ベラトリックスが右に移動する音が聞こえた。ハリーはベラトリックスから遠ざかるように、立像を反対側に回り込み、頭をしもべ妖よう精せい像ぞうの高さと同じぐらいにして、ケンタウルスの脚あしの陰かげに屈かがみ込こんだ。
「私は、昔もいまも、闇やみの帝てい王おうのもっとも忠ちゅう実じつな従じゅう者しゃだ。あのお方かたから直接に闇の魔術を教わった。私の呪じゅ文もんの威い力りょくは、おまえのような青あお二に才さいがどうあがいても太た刀ち打うちできるものではない――」
ハリーは、首なしになってしまった魔法使いににっこり笑いかけている小こ鬼おに像ぞうのそばまで回り込み、噴水ふんすいの周りを窺うかがっているベラトリックスの背中に狙ねらいを定めた。
「麻ま痺ひせよ」ハリーが叫さけんだ。
ベラトリックスの応戦おうせんは素早すばやかった。あまりの速さに、ハリーは身をかわす間もないほどだった。
「プロテゴ」ハリーの「失しっ神しん呪じゅ文もん」の赤い光線こうせんが、撥はね返ってきた。ハリーは急いで噴水の陰かげに戻ったが、小鬼の片耳かたみみが部屋の向こうまで吹き飛んだ。
“钻心剜骨!”贝拉特里克斯尖叫了一声,哈利不得不又急忙蹲下来,马人的那只握着弓的胳膊被打飞了,砰的一声落在离那个金色的巫师头稍远的地方。