「ケンタウルスって言えば」笑いが少し収おさまったハーマイオニーが言った。「『占うらない学がく』の先生は、いま、誰なの フィレンツェは残るの」
「残らざるをえないよ」ハリーが言った。「戻っても、ほかのケンタウルスが受け入れないだろう」
「トレローニーも、二人とも教えるみたいよ」ジニーが言った。
「ダンブルドアは、トレローニーを永久にお払い箱にしたかったと思うけどな」ロンが十四個目の「蛙かえる」をムシャムシャやりながら言った。「いいかい、僕に言わせりゃ、あの科目自体がむだだよ。フィレンツェだって、似たり寄ったりさ……」
「どうしてそんなことが言える」ハーマイオニーが詰問きつもんした。「本物の予言が存在するって、わかったばかりじゃない」
ハリーは心臓がドキドキしはじめた。ロンにも、ハーマイオニーにも、誰にも予言の内容を話していない。ネビルが、「死しの間ま」の階段でハリーが自分を引っ張り上げたときに、予言が砕くだけたとみんなに話していたし、ハリーも訂正ていせいせずに、そう思わせておいた。自分が殺すか殺されるか、それ以外に道はないということをみんなに話したら、どんな顔をするか……。ハリーはまだその顔を見るだけの気持の余裕よゆうがなかった。
「壊こわれて残念だったわ」ハーマイオニーが頭を振りながら静かに言った。
「うん、ほんと」ロンが言った。「だけど、少なくとも、『例のあの人』もどんな予言だったのか知らないままだ。―――どこに行くの」
ハリーが立ち上がったので、ロンがびっくりしたような、がっかりしたような顔をした。
「ん――ハグリッドのところ」ハリーが言った。「あのね、ハグリッドが戻ってきたばかりなんだけど、僕、会いに行って、君たち二人がどうしているか教えるって約束したんだ」
「そうか。ならいいよ」ロンは不ふ機き嫌げんにそう言うと、窓から四角に切り取ったような明るい青空を眺ながめた。「僕たちも行きたいなあ」
「ハグリッドによろしくね」ハリーが歩き出すと、ハーマイオニーが声をかけた。「それに、どうしてるかって聞いて……あの小さなお友達のこと」
医い務む室しつを出ながら、了りょう解かいという合図に、ハリーは手を振った。
“真遗憾,它摔碎了。”赫敏喃喃地说,不停地摇着头。
“哦,那好吧。”罗恩的口气有些闷闷不乐,只是看着窗外明朗的天空说,“真希望我们也能去。”
“代我们向他问好!”赫敏冲着正走出病房的哈利大喊,“问问他,他的那个小朋友怎么样了!”哈利走出宿舍时朝他们挥了挥手,表示自己已经听到了。