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第1章 むこうの大臣 The Other Minister(3)_ハリー・ポッターと謎のプリンス_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3340

ネクタイを直しながら、首相は急いで机に戻った。椅い子すに座り、泰たい然ぜん自じ若じゃくとした表情をなんとか取り繕つくろったとたん、大だい理り石せきのマントルピースの中で、薪まきもない空の火ひ格ごう子しに、突然明るい緑の炎が燃え上がった。首相は、驚きうろたえた素そ振ぶりなど微塵みじんも見せまいと気負いながら、小太りの男が独こ楽まのように回転して、炎の中に現れるのを見つめた。

まもなく男は、ライムグリーンの山やま高たか帽ぼう子しを手に、細縞ほそじまの長いマントの袖そでの灰を払い落としながら、かなり高級な年代物の敷物しきものの上に這はい出てきた。

「おお……首相閣下」

コーネリウス・ファッジが、片手を差し出しながら大股おおまたで進み出た。

「またお目にかかれて、うれしいですな」

同じ挨あい拶さつを返す気持になれず、首相は何も言わなかった。ファッジに会えてうれしいなどとは、お世せ辞じにも言えなかった。ときどきファッジが現れることだけでも度肝どぎもを抜かれるのに、その上、たいがい悪い知らせを聞かされるのが落ちなのだ。

ファッジは目に見えて憔しょう悴すいしていた。やつれてますます禿はげ上がり、白髪しらがも増え、げっそりとした表情だった。首相は、政治家がこんな表情をしているのを以前にも見たことがある。けっして吉きっ兆ちょうではない。

「何か御用ですかな?」

首相はそそくさとファッジと握手あくしゅし、机の前にある一番硬かたい椅子を勧すすめた。

「いやはや、何からお話ししてよいやら」ファッジは椅い子すを引き寄よせて座り、ライムグリーンの山やま高たか帽ぼうを膝ひざの上に置きながらボソボソ言った。「いやはや先週ときたら、いやまったく……」

「あなたのほうもそうだったわけですな?」

首相は、つっけんどんに言った。ファッジからこれ以上何か聞かせていただくまでもなく、すでに当方は手て一いっ杯ぱいなのだということが、これで伝わればよいのだが、と思った。


    他匆匆走向办公桌,一边正了正领带。他刚刚坐定,把面部表情调整得如他希望的那样轻松、镇定自若,就见大理石壁炉下面空空的炉栅里突然冒出了鲜绿色的火苗。首相竭力掩饰住内心的惊讶和恐慌,眼睁睁地看着一个大胖子出现在火焰中间,像陀螺一样飞快地转个不停。几秒钟后,大胖子跨过炉栅,手里拿着一顶黄绿色的圆顶高帽,站到一方古色古香的精美地毯上,掸了掸他那件细条子斗篷袖子上的炉灰。
 
    “呵……首相,”康奈利·福吉说着,大步走了过来,伸出一只手,“很高兴跟你又见面了。”
 
    首相从心底里不愿回答这句客套话,便什么也没说。他一点儿也不愿意见到福吉,福吉以前的几次露面,除了令人特别惊慌外,一般意味着又要听到一些特别糟糕的消息了。况且,福吉这次显然显得忧心忡忡。他比以前瘦了,脸色更加晦暗,脑袋也秃得更厉害了,脸上看上去皱巴巴的。首相曾在政客们脸上看见过这种神情,一般来说,这不是一个好兆头。
 
    “我能帮你做点什么吗?”首相问,匆匆握了一下福吉的手,示意他坐到桌子前一把最硬的椅子上。
 
    “真不知道从哪儿说起,”福吉嘟囔道,拉过椅子坐下,把那顶绿色的圆顶高帽放在膝盖上,“这个星期真够呛,真够呛啊……”
 
    “你这个星期也过得不顺心吗?”首相板着脸问,他想让对方明白,他自己需要操心的事情已经够多的了,不想再替福吉分担什么。

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11/28 07:56