「きみは魔法の力をたくさん持っている」スネイプが言った。「僕にはそれがわかったんだ。ずっときみを見ていたから……」
スネイプの声は先細りになった。リリーは聞いていなかった。緑豊かな地面に寝転ねころんで体を伸ばし、頭上の林りん冠かんを見上げていた。スネイプは、遊び場で見ていたときと同じように熱っぽい目で、リリーを見つめた。
「お家うちの様子はどうなの」リリーが聞いた。
スネイプの眉間みけんに、小さなしわが現れた。
「大丈夫だ」スネイプが答えた。
「ご両親は、もうけんかしていないの」
「そりゃ、してるさ。あの二人はけんかばかりしてるよ」
スネイプは木の葉を片手につかみ取ってちぎりはじめたが、自分では何をしているのか気づいていないらしかった。
「だけど、もう長くはない。僕はいなくなる」
「あなたのパパは、魔法が好きじゃないの」
「あの人は何にも好きじゃない。あんまり」スネイプが言った。
「セブルス」
リリーに名前を呼ばれたとき、スネイプの唇くちびるが微かすかな笑いで歪ゆがんだ。
「何」
「吸きゅう魂こん鬼きのこと、また話して」
「何のために、あいつらのことなんか知りたいんだ」
「もしわたしが、学校の外で魔法を使ったら――」
「そんなことで、誰もきみを吸魂鬼に引き渡したりはしないさ 吸魂鬼というのは、本当に悪いことをした人のためにいるんだから。魔法使いの監かん獄ごく、アズカバンの看かん守しゅをしている。きみがアズカバンになんか行くものか。きみみたいに――」
スネイプはまた赤くなって、もっと葉をむしった。すると後ろでカサカサと小さな音がしたので、ハリーは振り向いた。木の陰に隠れていたペチュニアが、足場を踏ふみ外はずしたところだった。
“你会变许多魔法,”斯内普说,“我看见了。我一直在 偷看你……”
他的声音越来越轻。莉莉没有听他说,而是四肢伸开躺在 铺满绿叶的地上,望着头顶茂密的树叶。
斯内普渴慕地望着她,就像游戏场上望着她时一样。
“你家里的事情怎么样啦?”莉莉问。
斯内普微微蹙起了眉头。
“还好。”他说。
“他们不吵了?”
“噢,还吵,”斯内普说,一边抓起一把叶子,把它们撕 碎了,但显然并没有意识到自己在做什么,“但不会太久了,我就要走了。”
“你爸爸不喜欢魔法?”
“他什么都不太喜欢。”斯内普说。
“西弗勒斯?”
听到她叫自己的名字,斯内普的嘴角掠过一丝笑意。
“嗯?”
“再跟我说说摄魂怪的事。”
“你打听它们干什么?”
“如果我在校外使用魔法——”
“不会为了这个把你交给摄魂怪的!摄魂怪是专门对付那 些真正干了坏事的人。它们看守巫师监狱——阿兹卡班。你不会进阿兹卡班的,你太——“他的脸又红了,撕碎了更多的树叶。就在这时,哈利身后 传来沙沙的声音,他转身一看,佩妮躺在一棵树后,脚下没有站稳。