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第34章 再び森へ The Forest Again(2)
日期:2023-08-14 13:22  点击:278

ゆっくりと、本当にゆっくりと、ハリーは体を起こした。起こしながら、自分の生身なまみの体を感じ、自分が生きていることをこれまでになく強く感じた。自分がどんなに奇き跡せき的てきな存在であるかを、これまでどうして一度も考えたことがなかったのだろう 頭脳、神経、そして脈打つ心臓――それらすべてが消える……少なくともハリーがそこから消える。ハリーは、ゆっくりと深く息をしていた。口も喉のどもからからだったが、目も乾かわききっていて、涙はなかった。

ダンブルドアの裏切りなど、ほとんど取るに足りないことだった。なにしろ、より大きな計画が存在したのだから。愚おろかにもハリーには、それが見えなかっただけのことなのだ。ハリーはいま、それを悟った。ハリーに生きてほしいというのがダンブルドアの願いだと勝手に思い込んで、一度もそれを疑ったことはなかった。しかし自分の命の長さは、はじめから分霊ぶんれい箱ばこのすべてを取とり除のぞくのにかかる時間と決められていたのだ。ハリーはいまになってそれがわかった。ダンブルドアは、分ぶん霊れい箱ばこを破壊はかいする仕事を、ハリーに引き継いだ。そして、ハリーは従順にも、ヴォルデモートの生命いのちの絆きずなを少しずつ断ち切ってきた。しかしそれは、自分の生命の絆をも断ち切り続けることだった 何というすっきりした、何という優雅ゆうがなやり方だろう。何人もの命をむだにすることなく、すでに死ぬべき者として印された少年に、危険な任務を与えるとは。その少年の死自体が、惨事さんじではなくヴォルデモートに対して新たな痛手を与えるものとなるのだ。

しかもダンブルドアは、ハリーが回避かいひしないことを知っていた。それがハリー自身の最期であっても、最後まで突き進むであろうことを知っていた。なにしろダンブルドアは、手間ひまをかけて、それだけハリーを理解してきたのだから。事を終結させる力がハリー自身にあると知ってしまった以上、ハリーは、自分のためにほかの人を死なせたりはしない。ダンブルドアもヴォルデモート同様、そういうハリーを知っていた。大おお広ひろ間まに横たわっていたフレッド、ルーピン、トンクスの亡骸なきがらが否応いやおうなしにハリーの脳のう裏りに蘇よみがえり、ハリーは一瞬いっしゅん、息ができなくなった。死は時を待たない……。


    慢慢地,很慢很慢的,他坐了起来,这时他比以前任何时 候都更真切地感觉到自己活着,更清楚地意识到自己有生命的 躯体。他以前怎么从未认识到自己是个多么了不起的奇迹:头 脑,神经,还有跳动的心脏?一切都将离开……至少,他将离 这一切而去。他的呼吸缓慢、深重,嘴和喉咙都十分干燥,但 眼睛也是干的。
    邓布利多的欺骗实在不算什么。当然是有一个更大的计划 ,只是哈利太愚蠢,没有看到。他现在总算明白了。他一直想 当然地从不怀疑邓布利多希望他活着。现在他知道了,他生命 的长短始终是由消灭所有魂器需要多少时间而决定的。邓布利 多把消灭魂器的任务交给了他,他也就顺从地继续削弱那根不 仅连接着伏地魔的生命、也连接着他自己生命的纽带!多么简 洁,多么干脆,别再浪费更多的生命,把这危险的任务交给一 个注定该死的男孩,他的死不会是一种灾难,而是对伏地魔的 又一次打击。
    邓布利多知道哈利不会逃避,知道他会一直走到最后,尽 管那是他的终结,因为邓布利多曾经努力了解哈利。不是吗? 伏地魔知道,邓布利多也知道,哈利一旦发现自己有力量阻止 ,就不会听任别人为他去死。弗雷德、卢平和唐克斯的遗体躺 在礼堂里的情景,又挤进哈利的脑海,令他一时简直透不过气 来:死神迫不及待了……

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