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第34章 再び森へ The Forest Again(4)
日期:2023-08-14 13:24  点击:280

ハリーは「透明とうめいマント」を被かぶって順々に下の階に下り、最後に大だい理り石せきの階段を下りて玄関げんかんホールに向かった。もしかしたらどこか心の片隅かたすみで、誰かがハリーを感じ取りハリーを見て、引き止めてくれることを望んでいたのかもしれない。しかし「マント」はいつものように誰にも見通せず、完璧かんぺきで、ハリーは簡単に玄関扉とびらにたどり着いていた。

そこで、危うくネビルとぶつかりそうになった。誰かと二人で組んで、校庭から遺体いたいの一つを運び入れるところだった。遺体を見下ろしたハリーは、またしても胃袋に鈍にぶい一撃いちげきを食らったような痛みを感じた。コリン・クリービーだ。未成年なのに、マルフォイやクラッブ、ゴイルと同じように、こっそり城に戻ってきたに違いない。遺体のコリンは、とても小さかった。

「考えてみりゃ、おい、ネビル、俺おれ一人で大丈夫だよ」

オリバー・ウッドはそう言うなり、コリンの両腕と両腿りょうももを握って肩に担かつぎ上げ、大広間に向かった。

ネビルはしばらく扉の枠わくにもたれて、額ひたいの汗を手の甲で拭ぬぐった。一気に歳を取ったように見えた。それからまた石段を下り、遺体を回収しに闇やみに向かって歩き出した。

ハリーはもう一度だけ、大広間の入口をちらと振り返った。動き回る人々が見えた。互いに慰なぐさめたり、喉のどの渇かわきを潤うるおしたり、死者のそばに額衝ぬかずいたりしている。しかし、ハリーの愛する人々の姿は見えなかった。ハーマイオニーやロン、ジニーやウィーズリー家の誰の姿もまったく見当たらず、ルーナもいない。残された時間のすべてを差し出してでも、最後にその人たちを一目見たいと思った。しかし一目見てしまえば、それを見納めにする力など出てくるはずがあろうか このほうがよいのだ。

ハリーは石段を下り、暗闇くらやみに足を踏ふみ出した。朝の四時近くだった。校庭は死んだように静まり返り、ハリーが成すべきことを成し遂げられるのかどうか、息をひそめて見守っているようだった。


    哈利把隐形衣披在身上,走下一层层楼,最后顺着大理石 楼梯来到门厅。也许,他内心某个小小的角落里希望有人感觉 到他,看见他,阻拦他,但是隐形衣一如既往地完美、纹丝不 漏,他很轻松地走到了门口。
    突然,纳威差点撞在他身上。纳威和另一个人一起从操场 上搬进一具尸体。哈利低头一看,心头又像是挨了一击:科林 。克里维。他还不够年龄,肯定是像马尔福、克拉布和高尔那 样偷偷溜回来的。死去的他显得那么幼小。
    “听我说,纳威,我一个人搬得动他。”奥利弗。伍德说 着,像消防队员那样把科林扛在肩膀上走进了礼堂。
    纳威在门框上靠了一会儿,用手背擦了擦额头的汗。他看 上去就像一个老人。然后他又走下台阶,到黑暗中去寻找别的 尸体。
    哈利最后看了一眼礼堂的入口。人们走来走去,互相安慰 ,喝东西,跪在死者身边,但他看不见一个他所爱的人,没有 赫敏、罗恩、金妮和韦斯莱家的其他人,也没有卢娜。他觉得 愿意用剩下来的所有时间换取看他们最后一眼,可是,如果那 样的话,他是不是还有毅力把目光移开呢?还是这样更好。
    他走下台阶,来到外面的黑夜里。差不多凌晨四点了,死 一般寂静的操场似乎也屏住了呼吸,等着看他是否会做他必须 要做的事情。

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07/02 02:54