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第35章 キングズ・クロス King's Cross(17)_ハリー・ポッターと死の秘宝_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3342

「僕は、帰らなければならないのですね」

「きみ次第じゃ」

「選べるのですか」

「おお、そうじゃとも」

ダンブルドアがハリーに微笑ほほえみかけた。

「ここはキングズ・クロスだと言うのじゃろう もしきみが帰らぬと決めた場合は、たぶん……そうじゃな……乗車できるじゃろう」

「それで、汽車は、僕をどこに連れていくのですか」

「先へ」

ダンブルドアは、それだけしか言わなかった。

また沈ちん黙もくが流れた。

「ヴォルデモートは、『ニワトコの杖』を手に入れました」

「さよう。ヴォルデモートは、『ニワトコの杖』を持っておる」

「それでも先生は、僕に帰ってほしいのですね」

「わしが思うには――」

ダンブルドアが言った。

「もしきみが帰ることを選ぶなら、ヴォルデモートの息の根を完全に止める可能性はある。約束はできぬがのう。しかしハリー、わしにはこれだけはわかっておる。きみが再びここに戻るときには、ヴォルデモートほどにここを恐れる理由はない」

ハリーは、離れたところにある椅い子すの下の暗がりで、震え、息を詰まらせている生々しい生き物に、もう一度目をやった。

「死者を哀あわれむではない、ハリー。生きている者を哀れむのじゃ。とくに愛なくして生きている者たちを。きみが帰ることで、傷きずつけられる人間や、引き裂さかれる家族の数を少なくすることができるかもしれぬ。それがきみにとって、価値ある目標と思えるのなら、我々はひとまず別れを告げることとしよう」

ハリーはうなずいて、ため息をついた。この場所を去ることは、「禁きんじられた森もり」に入っていったときに比べれば難しいとは言えない。しかし、ここは温かく、明るく、平和なのに、これから戻っていく先には痛みがあり、さらに多くの命が失われる恐れがあることがわかっている。ハリーは立ち上がった。ダンブルドアも腰を上げ、二人は互いに、長い間じっと見つめ合った。

「最後に、一つだけ教えてください」

ハリーが言った。

「これは現実のことなのですか それとも、全部、僕の頭の中で起こっていることなのですか」

ダンブルドアは晴れやかにハリーに笑いかけた。明るい靄もやが再び濃こくなり、ダンブルドアの姿をおぼろげにしていたが、その声はハリーの耳に大きく強く響ひびいてきた。

「もちろん、きみの頭の中で起こっていることじゃよ、ハリー。しかし、だからと言って、それが現実ではないと言えるじゃろうか」


    “我必须回去,是吗?”
    “这由你决定。”
    “我可以选择?”
    “是的,”邓布利多微笑地看着他,“你说我们在国王十 字车站,不是吗?我想,如果你决定不再回去,你可以……比 如说……登上一列火车。”
    “它会把我带到哪儿呢?”
    “往前。”邓布利多简单地说。
    又是沉默。
    “伏地魔拿到了老魔杖。”
    “不错。伏地魔拿着老魔杖。”
    “但你希望我回去?”
    “我想,”邓布利多说,“如果你选择回去,有可能他就 永远完蛋了。我不能保证。但我知道,哈利,你没有他那么害 怕回到这里。”
    哈利又看了一眼远处椅子底下阴影里那个颤抖、抽泣的红 兮兮的东西。
    “不要怜悯死者,哈利。怜悯活人,最重要的是,怜悯那 些生活中没有爱的人。你回去可以保证少一些灵魂遭到残害, 少一些家庭妻离子散。如果你觉得这是个很有价值的目标,那 我们就暂时告别吧。”
    哈利点点头,叹了口气。离开这个地方不会像步入禁林那 样艰难,但这里温暖、宁静、明亮,而他知道他要回去面对痛 苦,面对丧失更多亲人的恐惧。他站起身,邓布利多也站了起 来,他们久久地凝视着对方。
    “告诉我最后一点,”哈利说,“这是真事吗?还是发生 在我脑子里的事?”
    邓布利多笑微微地看着他,虽然明亮的雾气再次降落,使 他的身影变得模糊了,但他的声音却那样响亮有力地传到了哈 利耳朵里。
    “当然是发生在你脑子里的事,哈利,但为什么那就意味 着不是真的呢?”

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