21
逆ぎゃく接せつ仮か定てい条じょう件けん
ある状じょう況きょうになっても、そうする・そうなると言いいたいとき
★3
1 たとえ~ても
2 ~としても
★2
3 ~にしても・~にしろ・~にせよ
★1
4 ~たところで
5 ~であれ・~であろうと
6 ~ようが・~ようと(も)
7 ~ようが~まいが・~ようと~まいと
21
1 たとえ~ても ★3
【もし~ということになっても】
①たとえ大おお雪ゆきが降ふっても、仕し事ごとは休やすめません。
②たとえお金がなくても、幸しあわせに暮くらせる方ほう法ほうはあるだろう。
③たとえ彼かれの友ゆう人じんたちがどんなに反はん対たいしても、彼はこの町まちを出
ていくだろう。
④たとえ夫おっとの病びょう気きがどんなに心しん配ぱいでも、子どもたちに話すことは
できない。
接続 たとえ+Vても/イAくても/ナAでも/Nでも
▶「たとえ~ても、…」の形かたちで、「もし~ても、それに関かん係けいなく、…」と言いいたいときの表ひょう現げ
ん。
21
2 ~としても ★3
【~と仮か定ていしても】
①新あたらしい仕し事ごとを探さがすとしても、この町まちを離はなれたくない。
②オーストラリアに行くとしても、予よ定ていがいっぱいなので今年は無む理りです。
③もし、あの時彼かれが求きゅう婚こんしなかったとしても、わたしの方ほうから結けっ
婚こんの話をしていただろう。
④マンションを買かうとしたって、駅えきの近ちかくは無む理りだね。
接続 普ふ通つう形けい+としても
▶1)「たとえ~と仮定しても」という意い味み。後あとの文ぶんには、それから予よ想そうされることとは合あわない
ことを言いう。話す人の主しゅ張ちょう・意い見けんなどを言うことが多い。
2)3「~にしても」と意味・使つかい方かたは大だい体たい同おなじだが、より仮定の意味が強つよい。「可か能のう
性せいがあるかどうかはわからないが・たとえ~と仮定しても」と言いいたいときに使つかう。
3)「もし・たとえ・仮かりに」などとともによく使う。
4)③のように、事じ実じつとは違ちがうことを想そう像ぞうして言う場ば合あいもある。
5)④のように、くだけた会かい話わでは「~としたって」になる。
21
3 ~にしても・~にしろ・~にせよ ★2
【~と仮か定ていしても】
①もしこの仕事をするにしても、あまり長くは続つづけたくない。
②どんな会社の試験を受うけるにしろ、面めん接せつに行くときには身みなりだけはきち
んとしなさい。
③いつ出発するにしろ、準じゅん備びだけはしておいた方がいい。
④たとえわずかな額がくにせよ、予よ算さんを使う場ば合あいは委い員いん会かいの承
しょう認にんを得えなければならない。
⑤もし少しょう年ねんが家いえ出でをしたにせよ、まだそんなに遠とおくへは行っていな
いだろう。
接続 N/普ふ通つう形けい(ナAである/Nである)+にしても・にしろ・にせよ
▶1)「たとえ~と仮か定ていしても」という意味。後あとの文ぶんには、それから予よ想そうされることとは合あわな
いことを言う。話わ者しゃの主しゅ張ちょう・意見などを言うことが多い。
2)「もし・たとえ・仮かりに・疑ぎ問もん詞し」とともに使うことが多い。
3)「~にせよ」は硬かたい言い方である。
→15課か2「~にしても~にしても」4「~にしろ~にしろ・~にせよ~にせよ」/18課8「~にしても・~にし
ろ・~にせよ」
21
4 ~たところで ★1
【~ても】
①今から車を飛とばしていったところで、間まに合あわない。
②まわりの人がどんなに止めたところで、彼かの女じょはこの会を辞やめるだろう。
③10時間話はなし合あったところで、いい解かい決けつ策さくはないだろう。
④わたしはいくら練れん習しゅうしたところで、選せん手しゅになれないことはわかって
いる。
接続 Vた+ところで
▶1)「仮かりに~が成せい立りつしても、結けっ果かは予よ期きに反はんしてむだなことになってしまう。程てい度どが
低ひくい結けっ果かにしかならない」という話わ者しゃの判はん断だんを言うときに使うことが多い。
2)後あとの文ぶんは話者の主しゅ観かん的てき断だん定てい・推すい量りょうなどが多い。文ぶん末まつに過か去こ
形けいは使わない。
3)「どんなに・いくら・疑ぎ問もん詞し・数すう量りょうを表あらわす言こと葉ば」とともに使うことが多い。
21
5 ~であれ・~であろうと ★1 W
【~であっても】
①たとえ命めい令れいされたことが何であれ、上じょう司しの言こと葉ばには逆さからえ
ない。
②相あい手てが教きょう授じゅであれ、上じょう級きゅう生せいであれ、自分の意見を
はっきり言うべきだ。
③転てん勤きんする先がどんなところであれ、わたしは一いっ生しょう懸けん命めいに勤
つとめるつもりだ。
④いかなる国であろうと、若わかい人を大切にしない国に将しょう来らいはない。
接続 N+であれ
▶1)「~に関かん係けいなく」という意味で、後あとの文ぶんには話わ者しゃの主しゅ観かん的てき判はん断だんや推
すい量りょうを表あらわす文が来ることが多い。
2)②のように「N 1 であれN 2 であれ」の形かたちもある。「たとえ・疑ぎ問もん詞し」とともに使うことが多い。
→15課か10「~であれ~であれ・~であろうと~であろうと」
21
6 ~ようが・~ようと(も) ★1
【もし~ても】
①ほかの人からどんなに悪く言われようが、あの人は平へい気きだ。
②雨が降ふろうがやりが降ろうが、彼かれは行くだろう。
③たとえ、だれが何と言おうとも、彼は決けっ心しんを曲まげないだろう。
④たとえ相あい手てが世界チャンピオンだろうと、おれは闘たたかうぞ。
⑤ロシアがどんなに寒さむかろうとも、このコートと帽ぼう子しがあれば大だい丈じょう
夫ぶだ。
⑥嵐あらしだろうと地じ震しんだろうと、この建物にいれば安あん全ぜんだ。
接続 Vよう/イAいかろう/ナAだろう/Nだろう+が
▶1)「もし~してもそれに関かん係けいなく」という意味で、後あとには「影えい響きょうされない・自じ由ゆうだ・
平へい気きだ」という意味の文が続つづく。②は慣かん用よう表ひょう現げん。
2)「たとえ・疑ぎ問もん詞し」とともに使うことが多い。
21
7 ~ようが~まいが・~ようと~まいと ★1
【~ても~なくても】
①夏休みに帰き国こくしようがするまいが、論ろん文ぶんは8月がつ末まつまでに完かん
成せいさせなければならない。
②会に出しゅっ席せきしようが出席するまいが、年ねん会かい費ひは払はらわなければな
らない。
③雨が降ふろうと降るまいと、この行事は毎年かならず同じ日に行われます。
④あの人が来ようと来るまいと、わたしには関かん係けいがないことだ。
接続 Vよう+が+Vる+まいが(動どう詞しⅡ・Ⅲは「Vない+まいが」もある。「する」
は「すまい」もある)
▶「たとえ~しても~しなくても」と仮か定ていして、どちらの場ば合あいにも後の文が成せい立りつすると言いたいと
きに使う。「~ようと~まいと」もほとんど同じように使う。