【第一章の神々】
火ヒ之ノ カ具グ土ツチノ神カミ
母を焼きながら生まれ出た火の神
イザナミから生まれた火の神であるが、火の神であったがために出産の際に母の女陰を
焼いてしまう。イザナミはその後も農耕にまつわる神々を生むが、結局は火傷がもとで死
んでしまう。イザナキは妻の死を嘆き悲しむあまり、十と つかの剣つるぎをふるってヒ
ノカグツチを斬首する。
しかし、このときカグツチの体から出た血や、イザナキの剣についた血、滴った血か
ら、多くの神々が生まれた。カグツチの別名は火産霊(ホムスビ)であり、火の持つ破壊
性と再生の力を表わしていると考えられている。