【第一章の神々】
高タカ御ミ産ム巣ス日ヒノ神カミ
高天原に出現した三柱の始原神のひとり
天地のはじめに出現した三柱の神のうち第二の神。「産巣」は生ずる、生成するという
意味で、それに美称である「高」「御」がついた名である。アマテラスとともに高天原の
最高神とされ、天孫降臨を命じ、神武東征にも関わっている。
律りつ令りよう時代には天皇の寿命の守り神とされ、大だい嘗じよう祭さいや祈き年ね
ん祭さいなど宮中の農耕儀式でも祀られている。ことに大嘗祭では斎田のかたわらに仮か
り宮みやが設けられるほどであるから、本来は農業の神であったと考えられる。福島県の
安あ達だ太た良ら神社、富山県の赤丸浅井神社で祀られている。